タオルを見ると家計がわかる?〈お金が貯まらない家〉の洗面所にあふれる化粧品や洗剤…。プロが教える片づけ3ステップ
「頑張って働いているのになぜかお金が貯まらない…」そんな経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな中、「貯まらない家には共通の特徴があり、プロが一目見れば丸わかり」と語るのはお片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智(「崎」は正しくは「たつさき」)さんです。そこで今回は西崎さんの著書『時間とお金にゆとりが生まれる 貯まる片づけ』より一部を抜粋し、「今いる環境を『貯まる家』へと変えるメソッド」をお届けします。
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財布にも心にも余裕のない人が「洗面所」に溜め込んでしまうもの
お金の貯まらない家の洗面所にあるもの
お金の貯まらない家の洗面所は、全部が収納スペースの外に出ていて余白がありません。
ちょこっと残った化粧水や美容液など、実際にはほぼ使っていないスキンケア用品のボトルに、ファンデーションやチークなどの化粧品、ヘアスプレーやヘアクリームといった整髪料、洗剤などが何本も並んでいます。
特に洗剤は、洗濯洗剤も、襟用、おしゃれ着用まであり、柔軟剤、お風呂のバスタブ用、洗面台用、パイプ用……など、「そんなにこだわって洗い分けるの?」と聞きたくなるくらい何種類も置かれていて、しかもほぼ使われていない……ということが少なくありません。
引き出しにも、石けんやシャンプーなどのストックがいっぱい。家族によって使うものが違うと、それだけですごい数になります。
なぜか、洗濯ネットが数十個も出てきた家もありました。使いたいときに見つからずに、買い足したのだと思います。
壁にも、洗濯ネットにスポンジやブラシなどの掃除グッズ、子ども用の防水のおもちゃなど、無闇やたらにものがぶら下がっていることが多いのです。
きれいになる「かも」という幻想
それから「床置き」も、よく見る光景です。過去、いちばん衝撃的だったお宅は、床に足の踏み場もないほど、ボトルやハンガーなどあらゆるものが積み重なり、散らかっていて、バスマットも敷けない状態でした。それゆえ、お風呂上がりは自分が脱いだ服をバスマットにしているという……。
なぜ、これほどものが増えてしまうのでしょうか。それは、このスキンケア用品や化粧品があればきれいになる「かも」、この洗剤があると家の中がピカピカになる「かも」という自分への期待感から。理想を描くことで、直視したくない現実(散らかった家)から一時的に逃げられて心が楽になるため、つい買ってしまうのです。

『時間とお金にゆとりが生まれる 貯まる片づけ』(著:西崎彩智/プレジデント社)
またスーパーやドラッグストアで「特売日だったから」と、買い溜めしてしまうケースも少なくありません。まだあるものを「安いから」という理由だけでストック買いして、結果的に使用期限が切れるまで放置しやすいのは、キッチンの食品と同じです。
ここではっきり伝えておきたいのが「かも」や「安かったから」で購入したものは、実はなくても困らない、ということ。これこそが無駄遣い、塵も積もれば山となるで、総額は大きくなり、なかなかお金が貯まらない原因になっているわけです。
タオルを見ると家計がわかる
お金の貯まらない家は、とにかくものが多いので、掃除がしにくいですね。
でも洗面所は、服を脱ぎ着する場所なので、ほこりや髪の毛が溜まりやすい場所。掃除をしないと、すぐに薄汚れてきます。
薄汚れているといえば、お金の貯まらない家の特徴のひとつに、タオルがやたらと多いということがあります。そのどれもが、黒ずんでいたり、生地がゴワゴワになっていたり、くたびれています。そして、箱に入った新品のタオルは、なぜか洗面所の棚の上のほうに置いてあり、その存在が忘れられている……。
反対に、お金の貯まる家の洗面所とは、どういう状態か。多くの家は掃除が行き届いていて、外に出ているものも最低限。そしてタオルは、枚数は少ないけれど、どれもきれいな状態が保たれています。
お金持ちの家に泊まりに行くと、必ずといっていいほど、きれいなタオルが出てきます。これは心に余裕があるからでしょう。余裕がなければ、くたびれたタオルを取り替えたり、買い直したりする、という発想も浮かんできません。
1年に一度、3590円の出費は「無駄」じゃない
そもそも多くのタオルの寿命は、約1年といわれます。ちなみに、わが家のタオルは、フェイスタオルが10枚だけ。「タオル研究所」で1年に1回、10枚買い直しています。このフェイスタオルは、10枚で3590円(2026年3月時点)ですから、1年に一度、3590円の出費で、いつもきれいなタオルが使えます。本当に気持ちがよく、使い心地の面からもおすすめです。
年に一度は、くたびれたタオルの“断捨離”をして、大事に使いたくなる厳選タオルへの買い替えをしてみてはいかがでしょうか。
バスタオルは干す場所をとるし、なかなか乾かないので、あるときから使わなくなりました。以前は「バスタオルは必要」と信じ込んでいましたが、フェイスタオルで十分に代用できます。このように、今までの常識を疑うことも片づけには大事です。
もちろん、バスタオルを否定しているわけではありません。大きなバスタオルで包まれながら拭くのが好きなどと、そこに幸せや癒やしを感じている人は多いでしょう。きっとその人は、バスタオルもきれいに洗って干して、管理しているはず。大切なのは、自分の暮らしに何が必要で、何が不要なのかを見極めること。必要なものは、自然と管理が行き届き、不必要なものは放置されていきます。
洗面所の片づけ3ステップ
では洗面所は、具体的にどこから片づけていけばいいのでしょうか。3ステップで考えていきましょう。
ステップ1 「使っている」と「使っていない」に分ける
使っていない化粧水や化粧品、整髪料などをまず処分しましょう。特に化粧品は、一度口を開けたら、2年くらいしかもたないにもかかわらず、使わないままに長く持っている人が意外と多くいます。
去年の冬に買ったけれど一度も使っていないクリームは、今年の冬にも使いません。そういった季節ごとのアイテムは、今すぐ使うか、使わないのであれば場所をとるだけなので処分しましょう。
洗剤類も、本当に必要か疑ってみましょう。例えば、カビキラーとキッチンハイターは、どちらも塩素系漂白剤で、成分はほぼ同じ。ならば、どちらか一つでいいかもしれません。それ以前に、汚れを溜めないようになれば、強い洗剤はそもそも必要がなくなります。
とにかくアイテムは最低限に絞り、収納スペースに入るだけの数と決めましょう。
ステップ2 動線から設計する
どこの家も、朝の洗面所は「洗顔をする人」「化粧をする人」「ドライヤーを使う人」が入り乱れて戦場さながら。家族が毎日使うものは、取りやすく、戻しやすい場所に置かないと、使いっぱなしのまま放置されて、洗面所はすぐにものであふれてしまうでしょう。
わが家の場合、外に出ているのは(1)ドライヤー、(2)ハンドソープ、(3)アルコール除菌スプレー、そして、(4)ゴミ箱の4点です。ドライヤーはコードを巻いて伸ばして……を繰り返したくないので、コードは伸ばした状態で壁のフックに本体をかけて、時短を目指しています。
ハンドソープやアルコール除菌スプレーを出しているのは、使うのを忘れないようにするためです。何でも収納して隠せばいいというわけではなく、使わないと!と思っているものは、すぐに目に入る定位置を決めて管理するのがおすすめ。
ゴミ箱は、なるべく床にものを置きたくない(掃除がしづらくなる)ので、コンパクトサイズのものを洗面台に置いています。置く場所がないと相談を受けた人には、洗面所の洗濯機に磁石でフックを付けて、そこにゴミ袋を引っ掛けるようにアドバイスしました。
片づけば、不要な出費が減っていく
わが家の洗面所で、しまってあるのはスキンケア用品、歯磨きセット、洗剤、タオルなど。特にスキンケア用品は、鏡の扉の中にクレンジング、化粧水、美容液、目元用クリーム、日焼け止めなどが上から使う順に並べてあります。使ったら順番に、どんどん戻していけばいいだけなので、使いやすいですし、整理も簡単。歯磨きセットも鏡の扉の中、洗剤とタオルは、洗面台付近の棚にしまってあります。
ちなみに化粧道具は、すべてポーチに入れているので、毎日そこから出してメイクをして、またそこにしまう。出張や旅行のときは、ポーチごと持っていきます。
ものを減らせば、掃除もしやすくなり一石二鳥です。
ステップ3 掃除アイテムは取り出しやすい場所に
汚れやすい洗面所は、掃除の習慣が特に大切な場所です。片づけられたら、掃除の習慣をつけていきましょう。
床は、ハンディ掃除機で汚れをとるのがおすすめ。私が子どもたちと住んでいたときは、ハンディ掃除機を洗面所の引き出しに入れておき、「朝の支度が終わって、自分が洗面所から出るときに必ず最後に掃除機をかけてね」という約束をしていました。そうすれば、次の人が気持ちよく使えます。
洗面台やお風呂の掃除は毎日のことなので、洗剤や掃除グッズなどは洗面台の下、扉を開けてすぐの取り出しやすい場所に置いておきましょう。蛇口や鏡に溜まりやすい水垢は、放置したあとの掃除は大変ですが、お風呂上がりに毎日さっと拭いておけば、こびりつくこともありません。
先述したように、汚れは溜めると落ちなくなり、強い洗剤が必要になりますが、溜めなければそれも使わずにすむし、そもそも買う必要もない。不要な出費を減らすことにつながります。

(写真:『時間とお金にゆとりが生まれる 貯まる片づけ』より)
※本稿は、『時間とお金にゆとりが生まれる 貯まる片づけ』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

