クマが侵入した「OKIシンフォテック」周辺の交通を規制する警察車両=3日午後1時58分、福島市

 福島市は4日、住宅や会社で4人が重軽傷を負ったクマ被害で、電子機器製造販売会社「OKIシンフォテック」工場内にとどまっていたクマ1頭が3日夜、敷地外に逃げたと発表した。自治体判断で発砲を可能とする「緊急銃猟」の準備態勢を敷く中、自ら窓の施錠を外して外に出たとみられる。市は住民に警戒を呼びかけている。

 市によると、警戒中の警察官が3日午後10時50分ごろ、門を越え市街地へ出て行くクマを目撃した。逃げたとみられる窓周辺には施錠を外した痕跡があり、網戸も破られていた。記者会見した馬場雄基市長は「蛇口に前足を当てて水を飲む様子も現認された。極めて知能が高いとみられる」との認識を示した。

 市は工場に箱わなを4基設置。引火性の物質があり、麻酔銃の使用を許可した。ハンターが一発撃ち命中したが、落ちた弾を調べると麻酔薬が減っておらず、注入できていなかったことが確認された。馬場市長は逃げられたことについて「対応に手を抜いたわけではないが、反省は残った」と述べた。

 4日午後にはドローンでの捜索も開始した。

「OKIシンフォテック」の工場内にとどまっていたクマが、自ら鍵を開けて逃げたとみられる窓=4日未明、福島市(同市提供)

福島製鋼の敷地内で従業員を襲うクマ=2日、福島市(同社提供)