――まずは事務所が半分ギャラをもらい、その友人がさらに半分もらうんですね。

天川:しかも、私はその友人に囲われていたので、友人宅の家賃、食事代、光熱費も、諸経費という名のもとに払わされていたんです。その状況がデビューから約1年間も続いたんです。

――よく1年間も我慢しましたね。

天川:友人を信じ切っていたんでしょうね。しかも、その友人は、私のファンに「天川は時間にだらしない、自己管理ができない」とか悪口を言いふらすんです。それを聞いたファンが「天川さんには幻滅しました」って言い、離れていくんですよ。

◆「あなたのため」が洗脳の始まり

――その人がギャラを横領していたり、何かにつけて支払わせたりしていることに、疑問は抱きませんでしたか?

天川:もちろん疑問に思っていましたよ。でも、逆らうと私に対するネガキャンが始まるし、GPSも付けられているし、私が大人しくしている方が自分のためだっていう環境が、気づいたら出来上がっていたんです。

――怖いですね。まさに洗脳です。

天川:しかも、私の良心の呵責につけ込むんです。最初は「あなたのためだから」と心配しているふりをすることから始まって、どんどん支配的になり、囲いが強くなって、行動の制限、睡眠時間の制限をされるんです。でも、本人は本当に私のことを友達だと思ってるんですよ。

――そこから、どうやって逃れたんですか?

天川:GPS、SNSなど連絡先を全部シャットアウトしたんです。SNSは女優としてデビューしていたから、ファンのフォロワー数もかなりあったんですけど削除しました。「もうSNSのアカウントを作り直してもいい。私はあの人から逃げたいんだ!」って覚悟で逃げました。

――その人と事務所は繋がっていたんですか?

天川:それは、その友人が勝手にやっていたんです。

◆社長がギャラをギャンブルに注ぎ込んでいた

――その人から逃れられたのに、事務所からは未払いがあったんですか?

天川:社長が会社の資金やギャラをギャンブルに使っていたようで、ギャラのことを聞いても「来月渡すよ」って言う状態が続いていたんです。撮影は続いているから、メーカーからギャラは支払われているし、ストックされているはずなんですけど、ギャンブルに使い、かなり負けているって知ったんです。

――豪遊していたり、不動産を買ったりしていたかと思えば、ギャンブルですか。

天川:業界を代表するセクシー女優さんも所属していたんですけど、その方も、かなりの額が支払われていなかったんですよ。

――ギャラがもらえない状態で、天川さんはどうやって生活していたんですか?

天川:貯金をしていたので、1年間ぐらいは貯金を切り崩して生活してました。

――相談する人はいませんでしたか?

天川:相談できない環境を作って、孤立させられていたんです。

――それに未払いの理由がギャンブルで負けていたとなると、回収しようがないですよね。そのことに気が付いて、どうしましたか?

天川:今なら他の事務所に移籍も可能なんですが、7〜8年前だと、まだ事務所を移籍する女優が少なくて、簡単には所属していた事務所を辞められなかったんです。

――結局、どれぐらいの額をもらえていなかったんですか?

天川:数百万円です。

――それは大きいですね。最終的にはどうしたんですか?

天川:これ以上、事務所にいてもセクシー女優としての先がないことを痛感して辞めました。

◆消えたギャラ、消えた説明

――刑事もしくは民事で訴えようとは思いませんでしたか?

天川:民事で争っている女優もいたんですけど、秘密をネットに書き込まれたり、晒されたりしていたみたいです。そういう話をいろいろ踏まえた上で、無難な形にしておこうかなと思ったんです。