脳科学者、トランプ政権の政情を分析「アメリカは標準的設定の国じゃない」

脳科学者の茂木健一郎氏が、自身の見解をYouTubeチャンネルで語った。「アメリカについて」と題された動画の中で、茂木氏はトランプ大統領が次々と行う大統領令の署名や、イーロン・マスク氏との経済効率化への取り組みについて詳細を述べた。特に、マスク氏の会社テスラが放火被害に遭い、トランプ氏がこれを「テロだ」と発言したことについて触れ、「アメリカという国は自由の国、民主主義の国、経済的判定の国としてある種の普遍性を持つと思われているが、ユニークな国という側面もある」と茂木氏は指摘した。

動画内では、アメリカでの入国拒否の増加にも言及。「トランプ政権に対する批判をSNSで発信した結果、長年アメリカに住んでいるグリーンカード保持者までもが入国拒否されるケースがある」との驚きを示しながら、「日本という国もまたユニークで、標準的な国ではないが、アメリカも同様だ」との見解を示した。

さらに、「アメリカは長所も短所も持つ特異な国であり、その特徴を冷静に認識する時期が来ている」と語った茂木氏は、アメリカの動向を観察する際のバランスの取れた視点の重要性を訴えた。動画の締めくくりでは、「アメリカが世界のモデルではないという認識が広まる時期に来ている」と強調し、日本を含めた各国の独自性を大切にすべきだとの考えを述べ、視聴者に向けて冷静な視点を持つことの重要性を強調した。