最終戦を翌日に控え質問に答える大谷(撮影・小林信行)

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 ドジャース・大谷翔平選手が10日(日本時間11日)、パドレスとのナ・リーグ・地区シリーズ最終第5戦へ向けて本拠地・ドジャースタジアムで会見した。崖っぷちの1勝2敗で迎えた敵地での第4戦は自身も2点目の適時打を放つなど、投打がかみ合って快勝し逆王手。リーグ優勝決定シリーズ進出へ、勝つか負けるかですべてが決まる大一番へ「2連勝するゲームだと思うし、その1勝目を取ったというだけ。その後半戦だと思う」と話し、「(第4戦は)全員でつかみとった勝利だと思う。それを継続して明日もできれば必ず勝てる」と宣言した。

 大谷との一問一答は以下の通り。

  ◇   ◇

 −アップダウンの激しいシリーズ。第4戦を振り返って。

 「試合前もかなり雰囲気もよかった。それがゲームにいい影響を与えていたと思う」

 −このシリーズは感情がいつもより出ているように見える。

 「長いシーズンの戦い方と短期決戦は少し違うと思う。そういうとことはフィールド上で多くの選手が感情的になる理由じゃないかなと思う」

 −WBCでも活躍したが、大きな舞台でパフォーマンスを発揮できる要因は。

 「戦い方の違いがあると思う。あまり多く考えずに、自分のやることに徹したいと思うし、チームとして勝つと言うことを大前提にそこにたいして自分がどれだけ貢献できるかを大事にしたい」

 −第4戦ではチームに打線のつながりが見られた。

 「オフェンスも点を取ったも、もっともっと取れる、もっと取れるっていう感じでしたし、ディフェンスに関しても、ブルペンがすばらしい仕事をしてくれた。全員でつかみとった勝利だと思うのでそれを継続して明日もできれば必ず勝てるんじゃないかなと思う」

 −感情が出る自分に驚いているか。

 「びっくりはしてないですかね。そこを含めて自分だと思うので。感情的になることがいいことか悪いとかではなく、相手にリスペクトを持ちつつ、チームを鼓舞するような感情はいいんじゃないか」

 −パドレスは第2戦では抑えられたダルビッシュが先発する。

 「前回ももちろん素晴らしいピッチングでしたし、これ一つということでなく、まんべんなくうまく投球できるのが一番の素晴らしい点かなと思うので。由伸と投げ合い(になる可能性)もありますし、明日かなり個人的に楽しみにはしている。どういうピッチングをされるのか、プレッシャーにもなると思うが個人的にすごく楽しみにはしています」

 −走者がいるときにいいヒットが出ている。

 「特別なことはしてない。昨日で言えば、フォアボールは取れてはいる。そういう点ではよかった。得点圏に関しては、それをつくってくれたそれまでのバッターが素晴らしい仕事だったと思う。より相手にもプレッシャーがかかるし、そこで自分の仕事が今のところはできているかな」

 −第4戦では二塁からの走塁時に、打球が塁審に当たって本塁でアウトになる不運があった。

 「もう忘れました」

 −ダルビッシュは第2戦で多彩な球種とタイミングをずらすピッチングをしてきた。感じることは。

 「先ほども言った通り、一つの型に収まるのではなくて、どういう状況でもうまく投げられる強さがある。自分もそこに対応していきたいし、チームもそこに対応するのが大きなこと。そのときどきに合わせるのはどのピッチャーもそうだが、そこがうまいピッチャーだと思う」

 −2勝2敗。勝つか負けるかの一戦。率直な心境は。

 「昨日からの継続だと思う。昨日の試合前にも言ったが2連勝するゲームだと思うし、その1勝目を取ったというだけ。その後半戦だと思う」

 −ポストシーズンは独特の雰囲気。打席に入るときの心境は。

 「歓声がすごいなと。集中してるのでそういうのは大きく変わることはない」

 −声援という意味では敵地から本拠地に移るが違いは。

 「僕よりも相手の方がプレッシャーがかかるのかなと思うので、僕自身は味方が多い自信を持って打席に立ちたいし、相手に負けることなく強い気持ちを持って立てればいい仕事ができると思う」

 −第4戦の走塁時の不運を忘れたと言ったが、マイナス材料をプラスに変換する方法は。

 「いいことも悪いこともほとんど忘れてるんで。1戦目の全体的な感じも忘れてるし。短期決戦は特に、終わったことは、全部終わったあとに振り返るという感じなので。本当にあした勝つことに全部集中している」

 −球場を離れてからは野球のことを考えるのか考えないのか。

 「どっちもありますね。シーズン中もそうがが、基本的に帰って自分の時間を過ごす、家族の時間を過ごすときもあるし、ふと思ったときにバットを振ることもある。特にどっちを必ずやらなければならない、ということもない。そのときそのときで違うかな」

 −二つ勝てばいいと話した。最悪を想定するのか、最高のイメージで臨むのか。

 「必ずしも後者が正解だとは思わない。ゲームに臨むにあたって、例えばリスクを回避する方法を常にとっていくスタイルが正解のときももちろんある。そういう意味では最悪を想定するのはもちろん大事。そのときの状況によって自分の気持ちのバランスが一番大事で、そのときにどっちをとっていくか選択するのが大事。あのときはあのときで自分がそう思っているだけなので」

 −第4戦では二塁へのタッチアップがあった。塁上での足でプレッシャーをかける意識は。

 「基本的にシーズン中もポストシーズンでもそういうシチュエーションでも走れるときには走ってるので。それが明日でもそうだし、開幕の1戦目でも特に走塁に関してはやることは変わらない。あしたも(塁に)出たら積極的に狙っていきたい」