100均で熱中症対策を!

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今年の夏は、危険な暑さだ。東京都では、最高気温が35度以上の猛暑日が13回と過去最多記録に並んだ(’22年8月3日・気象庁)。しかもまだ8月初旬だから、猛暑記録は更新を続けるだろう。

また、気象庁が連日「熱中症警戒アラート」を発表し、危険な暑さを避けるよう呼び掛けているが、熱中症になる人も例年以上に多い。5〜7月に全国で熱中症で救急搬送された人は、昨年は約2万8000人だったが、今年は1.6倍! 約4万5000人にのぼる(消防庁)。

熱中症は、生活のあらゆる角度から工夫を重ねて、予防しなきゃいけません。それには100均グッズがかなり使えます」

そう話すのは、家事アドバイザーの矢野きくのさんだ。

「以前、100円ショップの商品には偏りがありましたが、4〜5年前からは生活用品全般“ないものはない”といわれるほどです。熱中症予防グッズも、新素材商品を含めて100円ショップで手に入りますよ」(矢野さん・以下同)

■100均は熱中症予防グッズの宝庫

では具体的に、100均グッズで熱中症をどう予防するの?

「まずは、室温の上昇を抑えることから考えましょう。昔ながらのすだれや、布製の日よけ『ウインドオーニング』は比較的大きなインテリア用品ですが、100円ショップで買えます」

確かに、熱中症で救急搬送される人のうち、自宅での発症が約4割で最多だというデータもある(’22年7月・消防庁)。自宅をできるだけ涼しくすることが、熱中症予防の第一歩といえるのだ。

では、次の手は?

「次は自分の体温を下げる方法ですが、たくさんあります。今年は24度以下で自然凍結する新素材を使った“クールネック”が登場し、大人気です。DAISOでは1000円(税別・以下同)ですが、他社だと2000〜3000円します」

安かろう、悪かろうでは?

「他社商品とそん色はないと思います。特にクールネックは、PCMという新素材を使っている点は他社も同じ。品質が変わらないなら安いものがうれしいですよね」

グッズを単独で使ってもいいが、同時に使う合わせ技で効果が増すものも。たとえば、冷感タイプの汗拭きシートとハンディ扇風機を使うとより涼しさを実感できる。

矢野さんに教えてもらった熱中症を防ぐ100均グッズを見ていこう。100均グッズのダブル使いで、効果をさらにアップさせるアイデアも満載だ。

【クールネック】DAISO:1000円

24度以下で自然凍結する新素材だから、冷蔵庫で約30分、冷凍庫で約20分、流水冷却もOKで、首に巻けばひんやりが長持ち。着けても結露しないので、洋服がぬれるストレスがない。何度でも繰り返し使えるエコグッズだ。

【すだれ&ウインドオーニング】

すだれは窓とエアコン室外機にかけるダブル使いで、エアコンに負荷をかけず効率的に部屋を冷却できる。電気料金の節約にも◎。ウインドオーニングは布製の日よけで、四隅をひもなどで固定して使う。

【ジェルアイマスク】

冷蔵庫で冷やして目元にあてれば、疲れ目をひんやり癒してくれる。睡眠前にジェルアイマスクで涼むと、睡眠効率もアップしそう。よく寝て休息をとり、熱中症をはねのける体力を維持しよう。

【瞬間冷感汗拭きシート】

体用のウエットティッシュ。矢野さんは「外出先のトイレで、首筋からわき、胸元、おなかまわりやお尻まで、クールタイプのシートで汗を拭きとると、一気にリフレッシュできます」という。

【扇風機】✕【瞬間冷感汗拭きシート】で効果をさらにアップ!

外出先で「扇子よりも涼しい」と評判のハンディ扇風機。机上などに置くUSB接続式のひとり用扇風機もある。『瞬間冷感汗拭きシート』で体を拭いた後、ハンディ扇風機で風を送れば、さらにクールダウンできるだろう。

【冷却スプレー・ミスト】

衣服の上からシュワーッとスプレーすれば、キーンと冷えるのを実感できる。スプレーのほかミストタイプも。接触冷感素材の枕カバーなどにひと吹きすれば、ダブルの冷感パワーがやみつきになりそう。

【接触冷感枕カバー】✕【冷却スプレー・ミスト】で効果をさらにアップ!

大型スーパーやホームセンターなどで見かける接触冷感素材が、100円ショップにも登場。サイズにより値段は異なるが、お昼寝マット(500円)といった大きなものも。『冷却スプレー・ミスト』との合わせ技で効果がアップ。

【リュックサックパッド】DAISO:300円

リュックサックパッドのポケットに保冷剤を入れて、リュックの背中側に装着する。背負うと保冷剤の冷たさが心地よく、真夏は地獄の背中蒸れを解消してくれる。保冷剤は自宅にあるものでOKだが、100円ショップには「結露しにくい」「やわらかい」ものも販売中。

【氷のう】

氷のうは発熱時だけでなく、暑い日に首筋やわき、脚の付け根といった大きな血管の通り道を冷やすのにちょうどよい。「氷を補充すれば冷感が長続きするので、自宅での熱中症予防に最適」。

【水筒用製氷袋】

矢野さんのおすすめは「家でも水筒を活用」すること。「日中に水筒に入れた水1リットルを飲み切ることを目標にすれば、しっかりと水分補給ができて、熱中症対策に有効です。それに、冷蔵庫を開け閉めする回数が減って節電にも。100均の製氷袋を使えば、冷たいお茶を作るのも簡単です」。

【クールタオルポンチョ】DAISO:300円

クールタオルの素材で作ったポンチョ。フード付きのポンチョを羽織るだけでも頭や首元、肩、腕への直射日光をさえぎってくれるが、水にぬらしてひと振りすれば、涼しさがワンランクアップ。スポーツ観戦や夏フェスなどアウトドアでの熱中症対策に◎。

【クールタオル】

水でさっとぬらして軽く絞り、ビュンとひと振りすれば、すぐにCOOL! 首筋などを冷やすことで、体温を下げ熱中症を予防する。再度水にぬらすだけで効果が復活するので、長時間の外出もOK。

※価格が書いていないものは全て100円〜(税別)