フジテレビのHPには『鬼滅の刃』第2期のキービジュアル

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 フジテレビが鬼滅に“全集中”している。

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「10月から放送を予定している『鬼滅の刃』の2期 “遊郭編”に向けて、フジテレビ系列では、9月25日に『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』を、直前には1期の“特別編集版”を5日間にわたって放送します」(スポーツ紙記者)

 国民的マンガとなった『鬼滅の刃』が始まったのは、今から5年ほど前のこと。

「原作は週刊少年ジャンプに連載していた、吾峠呼世晴さんのマンガ作品。大正時代を舞台に主人公の竈門炭治郎が、鬼になってしまった妹・禰豆子を人間に戻すため、戦いに身を投じるというストーリーです」(漫画雑誌編集者)

 クオリティーの高さに定評があるアニメ制作会社『ufotable』が映像化を担当したことで、人気が加速する。

「2019年の4月からTOKYO MXなどで放送されましたが、迫力のある映像で原作が再現されたことで幅広い層のファンを獲得。昨年10月に公開された映画は、国内外を含む興行収入が500億円を超える大ヒットになりました」(同・漫画雑誌編集者)

放送時間が決定するも

 空前の鬼滅ブームからまもなく1年。2期から放映権を獲得したフジテレビは、第1回の放送日に向けて局をあげて盛り上げているが、予定している放送時間帯は意外なものだった。

「日曜日の夜11時15分からの放送で調整しています。前番組は宮根誠司さんが司会を務める情報番組『Mr.サンデー』。後番組のスポーツニュース番組『S-PARK』が現在の11時15分スタートから45分スタートに繰り下げられて、その間に放送されるそうです」(制作会社関係者)

 人気作なのにゴールデンではなく深夜帯の放送とは、いささか“微妙”な気もしてしまうが、テレビ解説者の木村隆志氏は、今回の放送時間について、よい落としどころではないかと見ている。

「フジとしては、高視聴率が期待できるゴールデン帯に放送したいという気持ちもあったでしょう。今の時代にこれだけ確実に視聴率を稼げるコンテンツはないので。ただ、遊郭編の内容、作り手とファン心理を踏まえると、深夜帯以降のほうがよさそうです」

ゴールデンには向かない内容

 やはり、タイトルにもある“遊郭”が関係しているようだ。

「遊郭とは売春が行われていた場所ですからね。原作では残酷な描写もこれまで以上に増えますし、ゴールデン帯の放送には向かないでしょう。高視聴率が確実な作品を深夜に回すのは、苦渋の決断だったと思います」(前出・制作会社関係者)

 しかし、この決断からフジテレビの“意思表示”もくみ取ることができる。

「一部のファンからは“フジが関わることで、原作が改変されるのでは”という懸念の声も上がっていますが、深夜帯に落ち着いたのは、フジが目先の視聴率より作品、作り手、ファンを尊重したからこそです。新作アニメも1期同様のクオリティーが期待できますよ」(木村氏)

 放送時間について、フジテレビに問い合わせると、

「編成上の詳細に関しては、お答えしておりません」

 と、否定はしなかった。

 深夜帯であろうとも、『遊郭編』がフジの “柱”になるのは間違いない!