荒れた展開となった中国代表と韓国代表の試合【写真:Getty Images】

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中国DFファン・ヤンが張り手の愚行 一撃を食らった韓国MFムン・ソンミンも“報復”

 韓国・釜山で開催されているE-1選手権は、15日に第2戦の韓国対中国が行われ、開催国が1-0と勝利した。

 韓国が圧倒的にボールを支配するなかで虎の子の1点を守って逃げ切ったなか、日本戦でのラフプレーで矢面に立った中国の激しさを増し、再びスパイク裏で相手をヒットするファウルのほか、相手選手の顔面に張り手を入れる緊迫のシーンも飛び出し、韓国メディアは「中国サッカーは手も使う」と糾弾している。

 韓国は前半13分にDFキム・ミンジェのゴールで先制するも、その後はボール支配率70%以上を誇りながら追加点を奪えずに試合は進んでいった。

 徐々に球際の攻防が激しくなるなかで迎えた後半7分、横浜F・マリノスから済州ユナイテッドへ期限付き移籍しているMFユン・イルロクが体ごと球際に向かった一方、中国代表MFリー・ハンはやや遅れてボールに向かって右足を振り上げる。次の瞬間、リー・ハンの右足裏がユン・イルロクの右腕を直撃。ユン・イルロクは衝撃でピッチに倒れ込み、リー・ハンにはイエローカードが提示された。

 中国は10日に行われた大会初戦の日本戦、DFジャン・ジーポンがDF橋岡大樹(浦和レッズ)の首元に衝撃のカンフーキックをお見舞い。一発退場とならず大きく注目を集めていたが、再び飛び出したラフプレーに両チームがヒートアップしていく。

 韓国1点リードで迎えた後半43分には、韓国の攻撃をしのいだ中国のDFヤン・ファンが右サイドのタッチライン際に持ち出そうとしたところ、途中出場の韓国MFムン・ソンミンが追走。すると、ヤン・ファンはボールに寄せ付けないように左手を大きく突き出し、ムン・ソンミンの顔面にヒットする。主審はファウルを吹かず、プレー続行となったなか、“張り手”を食らったムン・ソンミンが苛立ち、ヤン・ファンにボディアタックをするようにぶつかり両者転倒。このプレーでムン・ソンミンにイエローカードが提示され、不穏な空気が漂った。

「日本戦で相手選手への飛び蹴りで顰蹙を買った中国は、韓国戦でも変わらなかった」

 韓国ニュース総合サイト「ノーカットニュース」は、「手も使う中国サッカー、相手を選ばない」と見出しを打って特集。次のように中国のラフプレーを糾弾している。

「日本戦に続き韓国相手にもラフゲーム。サッカーは明らかに足の競技だ。しかし、中国サッカーは手も使う。日本との第1戦で相手選手への飛び蹴りで顰蹙を買った中国は、韓国戦でも変わらなかった。ムン・ソンミンの警告も、中国の選手の過激な行動が発端だった。中国DFが振り回した手がムン・ソンミンの顔に当たったが、主審がなんのファウルもとらず、激しいプレーで逆に警告を受けた」

 因縁の対決で飛び出したラフプレーは、しばらく波紋を呼ぶことになりそうだ。(Football ZONE web編集部)