スーパーに並ぶ野菜(資料写真)=(聯合ニュース)

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【世宗聯合ニュース】韓国の統計庁が3日発表した消費者物価動向によると、8月の消費者物価指数は前年同月比0.0%の上昇率となった。農畜水産物価格や国際原油価格の下落が影響したと分析される。

 小数点第3位まで計算すると前年同月比0.038%の下落となり、事実上、初めてマイナスを記録した。統計庁の物価動向課長は「正式な物価上昇率は小数点第2位で四捨五入する」としながらも、「指数上ではマイナスが成立する」と説明した。

 前年同月比の物価上昇率は1月に0.8%となって以降は0%台が続き、8月は1965年の統計作成開始以来で最も低い0.0%に落ち込んだ。0%台の上昇率が8カ月続いたのは、2015年2〜11月(10カ月)以来、最長となる。

 8月の消費者物価を品目別に見ると、農畜水産物は前年同月比7.3%下落した。気象条件が良好で生産量が増えたことから農産物は11.4%下落し、物価全体を0.53ポイント押し下げた。畜産物は2.4%、水産物は0.9%、それぞれ下落した。

 国際原油価格の下落や、ガソリンや軽油に課す税金の一時的な引き下げ措置などが影響し、石油類も6.6%下落。物価全体を0.30ポイント押し下げた。

 統計庁は、事実上の「マイナス物価」状況がこの先2〜3カ月続くと見込む一方、デフレ状況ではないと言明した。

 同庁物価動向課長は「消費が振るわなかったことも(物価に)一定の影響を与えた」としながらも、「現在は一時的、政策的な要因が複合的に反映されたものとみられ、まだデフレとは考えていない」と説明した。