日本赤十字社、TikTok、TBWA HAKUHODOの三社が協力して発足した「#BPM100 DANCE PROJECT」。これは水難事故などで心肺停止の患者が増加する夏に向け、心肺蘇生の普及を目指すプロジェクトです。

パフォーマンスアンバサダーに就任したのはEXILE USAさんで、発足の発表会ではダンスをしながらリズムや手順を気軽に学ぶことができる「#BPM100 DANCE」も披露されました。またこのダンスをTikTokなどをはじめとしたSNSで普及させるということで、TikTokインフルエンサーも登場し「#BPM100 DANCE」も実際に踊る場面もあり、普及の大切さについてアピールされました。



当日登壇した日本赤十字社事業局救護・福祉部参事監軽部さんによると、「救急車が要請を受けてから現場に到着するまでの平均時間は、全国平均で8.6分」。呼吸や心臓が止まった人が助かる可能性は、時間の経過とともに低くなるため、救急車が到着するまでの間に一般市民による一次救命処置が行われることが重要ですが、日本における命を救う応急手当である「心肺蘇生」の認知率は高くないといいます。

実際に心肺蘇生ができると回答する人は5割以下というデータもあり「今回の取り組みはダンスを用いて心肺蘇生の認知率100パーセントを目指すこれまで日本赤十字社が行ってきた心肺蘇生の普及啓発の方法とは違うアプローチであるため、若い世代に絶大な人気を誇る「 TikTok 」と連携することにより、新たな切り口で「命を救う知識」を普及啓発できるということに、大いに期待しております」と意気込みを話してくれました。



現在、中学生もダンスが必修化し、若者がダンスに抵抗が無くなっていると実感しているUSAさん。今回の監修動画については「子どもたちにダンスを教える機会が多いのですが、若い子たちにはストリートダンスがすごい身近になっているので興味を持ってもらえるのではないかなと思って作りました。できるだけポイントを踏まえたダンスなので浸透させやすいと思います」ということです。

さらに、心肺停止から2分以内に心肺蘇生を行うことで、約90%の人が助かるということで「1分間の間に沢山やることがあるんだなという印象です。ただ、今回のキレキレのダンスのようにスピード感が大事だと感じました」と話していました。



TikTokインフルエンサーも登場し「#BPM100 DANCE」を実際に披露。ねおさんは「アップテンポなので覚えやすい。振りの一つひとつに意味が込められている意味を知りながら踊っていただけたら」と若者たちにアピールしていました。

平成30年度の一次救命処置を学んだ赤十字講習受講者は約41万人ですが、ここ数年、減少傾向にあるということで、現状の心肺蘇生法の課題を解消することができるのか期待が高まります。