害虫から植物守れるか? クワの葉から新たんぱく質機能発見
クワの葉はカイコの餌として知られているが、それ以外のほとんどの昆虫に利用できない。クワに含まれる乳液からMLX56様たんぱく質が検出されており、カイコ以外のガ類(エリサン、ヨトウガ、コナガ)などの害虫を含む多くの昆虫の成長を阻害する。しかし、そのメカニズムはこれまで不明だった。
囲食膜は甲殻類や昆虫が持つ高分子のキチンでできている。キチンの合成を阻害する薬剤とMLX56様たんぱく質を、一緒に幼虫に食べさせると成長阻害は起きなかった。このたんぱく質の作用で囲食膜を肥厚させ成長を阻害すると結論づけた。
このような昆虫食害耐性メカニズムはこれまで報告されたことがない新しいタイプという。ヒトを含む脊椎動物の体内にはキチンも囲食膜もないため、このたんぱく質はヒトや家畜にも安全性が高いとしている。農研機構は植物からこのたんぱく質を探索したり、人工たんぱく質を合成したりすることで、活性の高い害虫成長抑制剤の開発を目指す。
