住宅市場縮小で危機の家具・建材メーカー、インバウンド需要に照準
「家具で高級ホテルの顔になる空間を提供し、上級顧客を開拓する」。大和ハウスグループでインテリア、内装事業を担うデザインアーク(大阪市北区)の六反田則幸社長は営業戦略を語る。同社はグループ向け以外にも高級ホテル向け新家具ブランドを立ち上げ、外販を強化している。
高級ホテル向けのカーペット製品が手薄だった東リは、3月に高級ホテルと太いパイプを持つタイの高級カーペットメーカー「ロイヤルタイ」(バンコク市)と日本総代理店契約を結んだ。永嶋元博社長は「引き合いはさっそくある。今期から売り上げに寄与する」と2、3年後にホテル向け全体で現行比2倍強の数億円を目指す。
タカラスタンダードや大建工業は住宅用の商品や技術を応用し、高意匠性や重厚感のあるホテル向け内装材や壁材を製品化した。タカラはシステムキッチンや浴槽で使用するホーロー技術を応用し、内装材「エマウォール」を発売。重厚感ある色調でまとめ、高級ホテルの受付カウンターなどに提案する。
非住宅向けの壁材に力を入れる大建工業は6月に最高級グレードで高意匠性を持つ深彫調の不燃壁材を発売する。軽量で施工が簡単な、独自の不燃素材「ダイライト」に特殊多彩塗装を施し、ホテルなど非住宅向けの壁材事業を強化中だ。
ただ、足元で需要が高いのは宿泊特化型ホテル。国内主要8都市の開発計画の8割以上におよぶ。「中級層ホテルの主流はロールカーペットからタイルカーペットにシフトしている。今秋に新商品を投入する」(東リの永嶋社長)。
