待ちに待ったゴールデンウィーク(GW)がやってきました!
すでにGWまっただ中の方もいらっしゃるでしょうし、気持ちよい気候に誘われ、クルマや電車での遠出を計画している方も多いかもしれませんね。
でも、乗り物酔いをしやすいタイプだと、せっかくの外出も楽しみより苦痛が勝ってしまうことも……。
吐き気・嘔吐、あくび、生唾、顔面蒼白、冷や汗など、経験者にしか辛さがわからないさまざまな症状がありますが、対策には共通点あり。
きちんと備えて楽しい思い出をたくさん作りましょう。

毎日がお出かけ日和のこの時季、乗り物酔いにさよならできれば楽しさも倍増!


乗り物酔いはなぜ起きる?

まず、乗り物酔いのしくみを頭に入れておきましょう。
医学的には「体に加速度が加わることで起きる自律神経の失調状態」を指す、乗り物酔い。発生のカギを握っているのは、内耳にある「三半規管」です。
三半規管は中に入っているリンパ液が体の傾きを常に察知し、脳にデータを送って目の動きを連動させて体のバランスを取る役割を果たしている器官。
乗り物で移動すると上下左右にリンパ液が揺れ続けるうえに、目に入る景色もどんどん変わるため、三半規管が判断した情報と目で見る情報のズレが大きくなります。それがストレスとなって自律神経に失調をきたし、さまざまな不快な症状が出るのが乗り物酔いです。


8割以上が酔う? 絶対避けたい4つのNG条件

ツボ押しや梅干しなど、酔ってしまってからの対策も数多く存在する乗り物酔いですが、残念ながら万人に効果があるとは限らないよう。未然に防ぐのがいちばんですね。
乗り物酔いを誘う具体的なNG条件としては、「寝不足」「空腹」「手元の文字などを見る」「急停止・急加速」などが挙げられます。この4つが揃うと、ふだんは酔わない人も含めて8割以上が酔うという研究結果もあるそう。
また、車内にこもった匂いや「また酔うかも」という不安感など、心や体にとって不快なものはすべて、乗り物酔いの原因となる可能性が。
酔う人・酔わない人の差は、三半規管と自律神経の働きの差といえるようです。


気をつけるポイントはたった2つ!

原因から考えると、対策のポイントも大きく分けて2つ。
「情報のズレを減らす」「自律神経の働きを正常に保つ」です。
情報のズレを減らすために
・進行方向を向いて座り、頭をなるべく動かさない
・手元や近くは避けて、できるだけ遠くを見る
・クルマならタイヤの空気圧などを正常に整え、揺れを減らす
・バスならタイヤの真上の席を避ける
・揺れや停止・発進などを予測しやすい席に座る
・自家用車なら自分で運転する
・耳下から首筋をマッサージして耳の中のリンパの流れを整える
・急停止・急加速を避けた運転を心がける
自律神経の働きを正常に保つために
・空腹・満腹どちらも避ける
・前日はしっかり眠る
・乗車前と乗車中はアルコールをとらない
・ベルトや服で体を締めつけない
・こまめに外の空気を吸う
・音楽や会話などを楽しむ
また、日頃から平衡感覚を鍛えることも乗り物酔いの防止に。前転(1日1回でOK!)や片足で立つ、ブランコに乗る、バランスボールエクササイズなどは試す価値ありです。


自分なりの方法で「乗り物酔い体質」を脱出!

2つのキホンを押さえておけば、自分なりにアレンジもできそうですね。
ただし、症状がひどい場合は処方薬を飲むのがベストな場合もあります。なかなか改善しないときは、病気など別の原因が隠れていないかのチェックも兼ねて、がまんせずに耳鼻咽喉科か内科を受診しましょう。