出版社の幻冬舎<7843>は19日、ライブドア・ニュースの取材に対し、出版事業でのライブドアとの提携を解消する方向で協議していると明らかにした。証券取引法違反事件後は「信頼が得られにくく、事実上事業を継続することが難しいため、取引を停止している状態」としており、今後の対応については近く結論を出す。

 同子会社の幻冬舎ルネッサンスとライブドアは2005年2月、共同出資でライブドアパブリッシング(東京都港区、資本金1000万円)を設立し、幻冬舎の関連会社としている。社長にはライブドア幹部が就任し、「livedoor ブログ」上の記事の書籍化やライブドア元社長の堀江貴文被告=証取法違反の罪で起訴=の著書などの出版を手がけた。

 幻冬舎が同日発表した06年3月期の連結決算で、売上高は前年比7.9%減の109億円、経常利益は同5.3%増の23億円、純利益は同6.3%増の13億円だった。1年間の経営成績を示す損益計算書によると、ライブドアパブリッシング関連の投資損失として約1300万円を営業外費用に計上した。同社は、事件が同決算に与えた影響は軽微としている。【了】

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