韓国メディアによれば、韓国南西部の珍島沖で発生したセウォル号の沈没事故で、「カネを払えば子どもを救出してあげる」などと騙って行方不明者の家族に近づくブローカーの存在が確認され、韓国国民の怒りを招いている。人民日報が報じた。

 対策本部は19日、行方不明者の家族に対して、捜索を行うとして金銭を要求するブローカーが存在することを明らかにした。記事によれば、「潜水ビジネスを展開する民間企業の責任者」を騙る人物が、行方不明者の家族に対して「1億ウォン(約986万円)を払えば子どもを船から救出してあげる」などと持ちかけているという。

 そのほか、犠牲者の遺族に対し、自称公務員の人物が「特定の葬儀会社を利用するよう」説得する事例も確認されている。沈没事故をめぐる悪質な行為はほかにもある。環球時報(電子版)によれば、沈没事故をめぐって個人情報を盗み取ることを目的とした偽メールも出回っている。

 セウォル号の救援活動の動画を視聴できると騙った偽メールでは、本文中に個人情報を盗み取るためのアプリケーションをインストールするURLが記載されているという。(編集担当:村山健二)