リーグ・アンは23日と24日に第3節を迎える。パリ・サンジェルマン(PSG)はアウェーでソショーと対戦するが、試合前に思わぬ舌戦が展開している。

 きっかけをつくったのは、今季2シーズン目のソショーで主将を務めるステファン・ダルマ(29)。PSGが獲得したリュドビック・ジュリ(32)について「あまり好きじゃない。彼がモナコにいた全盛期でさえ、感心したことは一度もないね。彼より才能があるのに評価が下の選手はたくさんいる。代表入りできないことが話題になったけど、あれには笑ったよ。メクセスならともかく、ジュリはあり得ないだろ!(同じポジションの)ゴブーとジュリだったら、どっちがいいかは明らか。バルサにいたというけど、エトーやロナウジーニョと一緒にプレーすれば、誰だってうまくいくよ」とフランス・フットボール誌に語った。

 この発言に対して、モナコに続いてPSGでもチームメイトとなったジェローム・ロテン(30)が反撃している。フランス通信(AFP)によるとロテンは、「驚いたので、リュド(ジュリ)に彼(ダルマ)と過去に問題があったのかどうか訊ねてみたけど、どうやらそんなことはない。よく知らない選手をこんなふうに批判するなんて変だ。リュドビックは多くの選手にとって模範となるキャリアを築いてきた」と首をかしげる。

 ロテンはダルマに対し「意地の悪い発言だとしか言えない。ある選手のスタイルが気に入らないなら、それもいい。でも口に出す必要はない」と苛立ち、「バルサについての発言にしたって、ダルマがバルサでプレーするのを見たい人なんてあまりいないんじゃないかな」とやり返した。

 ダルマは、アンリ、トレゼゲ、アネルカらと同じ時期にU-21代表のメンバーとして活躍し、当時はフランス代表の将来を背負う選手のひとりとして期待された。1998年のシーズン前には、デビューしたシャトールーから推定3500万フラン(533万ユーロ、現在のレートで約8億8700万円)という移籍金でランス入り。「ジダンがボルドーからユベントスに移籍したときと同じ金額」として話題を呼んだが、翌シーズンはマルセイユに移籍。マルセイユでも1シーズンを過ごしたのみでPSGに移り、その半年後にはインテルへ。インテルでは3シーズンを過ごしたが控え中心だった。03年からはトテナム、トゥールーズ、ラシン、ボルドーといずれも1年でクラブを転々とした。これまでA代表にはいちども選ばれたことがない。ソショーではようやくレギュラーに定着、2012年まで契約を延長した。