PayPayからセブン&アイ・ホールディングスへの資本業務提携に向けた戦略が発表された。2026年度第1四半期の決算説明会で明らかにされたもので、7iDのPayPay IDへの統合などを進め、両社が持つ顧客基盤と決済データを掛け合わせ、AIを活用した販促や商品開発を進めることで買い物体験の向上を目指す。

店舗とデジタルの接点融合

 PayPayは国内で約7500万人のユーザーを抱え、1日あたり約3000万回の決済処理実績を持つ。

 一方のセブン-イレブンは国内約2万2000カ所の店舗網を展開し、1日約2000万人の来店客数を誇る。

 今回の提携で両社のデータを相互に連携し、商品開発や物流、店舗運営、販促活動などの事業領域で活用する。

 PayPayの中山一郎社長は今回の出資の狙いについて、単なる決済手段の提供にとどまらず、実店舗とデジタル空間の顧客接点をつなぎ合わせることだと語った。

顧客ごとに最適な提案を実施

 具体的な取り組みとして、会員IDの連携やデータ分析を通じたマーケティングを推進する。

 両社のサービスを利用するユーザーの属性や行動履歴などのデータをAIエンジンで学習させ、個別のニーズに応じた商品の提案やクーポン配信などを実施する。

 これによりユーザーは自分に合った商品や情報を最適なタイミングで受け取れるようになり、長期的な顧客生涯価値の向上につながるとアピールする。

モバイルオーダー拡充や海外展開

 短期的な施策としては、セブン-イレブンのモバイルオーダーやデリバリーサービスを強化する。

 PayPayアプリから事前に注文と決済を済ませることで、店頭で待ち時間なく商品を受け取れる仕組みを構築し、利便性を高める。

 中長期的なロードマップとして、グローバル市場での連携も視野に入れている。PayPay決済の米国市場への展開や、海外のコンビニエンスストア事業における協力体制の構築などを検討していくという。