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平均速度の低いエリアの短距離移動にうってつけ

シトロエン・アミから派生した、愛嬌たっぷりのフィアット・トポリーノ。小物置きは限られるものの、小さな外観から想像できないほど車内は広い。コスト削減の成果が、樹脂製なことを隠さない内装や、左ハンドルのみの設定に現れているが。

【画像】思わず欲しくなる愛嬌と面白さ フィアット・トポリーノ オリジナルのトポリーノとアミも 全110枚

バッテリーEVならではのレスポンスの良さと、短いホイールベース、ダイレクト感の高いステアリングが相まって、運転は予想以上に面白い。小さなボディサイズで車幅感覚を掴みやすく、入り組んだ市街地を我が物顔で走り回れる。


フィアット・トポリーノ(欧州仕様)

最高出力は8psしかなく、間違いなく高性能なマイクロカーとは呼べないが、平均速度の低いエリアでの短距離移動にはうってつけ。田舎町での買い物にも役立つに違いない。狭い道でのすれ違いで、緊張することもない。

最高速度は45km/hで適した道は限られる

高低差のあるヘアピンカーブでも、トポリーノは身軽で小気味良い。パワーが限られる駆動用モーターは、走行中に甲高いノイズを発するが、加速は滑らかでマイクロカーとして必要充分な性能は備わる。

古代ローマ時代の遺跡が残る旧市街地へ、好適なモビリティであることは間違いないだろう。英国でも、このクルマが自分に丁度いいと感じる人はいるはず。


フィアット・トポリーノ(欧州仕様)

他方、最高速度は45km/hだから、トポリーノに適した道は限られる。交通量の多い道では、若干の不安感を伴うことは事実。特に最近流行りの大きなSUVに追い越されると、自分の乗るクルマの小ささを実感する。

路面次第では細かな揺れが続く

乗り心地は硬め。サスペンションはストロークが短く、ホイールベースは短く、タイヤの直径も小さく、路面次第では細かな揺れが続くことになる。

イタリア・ローマでの試乗は時間が限られ、駆動用バッテリーを空にすることはできなかった。それでも、マイクロカーとして不満のない距離を走れることは証明されたといえる。自宅での充電は前提といえるが。


フィアット・トポリーノ(欧州仕様)

英国価格は、ベースグレードのヴェルデ・ヴィータで8995ポンド(約189万円)から。シトロエン・アミより、1300ポンド(約27万円)ほどお高めに設定された。イタリアには、ブラック内装の仕様やカンバストップ仕様など、限定モデルも投入されている。

合理性で考える以上の魅力がある

トポリーノはチャーミングな見た目で、市街地を気兼ねなく走り回れ、短距離なら運転がすこぶる楽しい。だが、あくまでもマイクロカー。クルマとしての能力は高くなく、アミと同様に条件抜きでオススメすることは難しい。

最高速度は45km/hで、幹線道路を走るには心もとない。スクーターのように、車線の隙間を縫って走れるわけではない。快適性も高いとはいえない。


フィアット・トポリーノ(欧州仕様)

とはいえ、合理性で考える以上の魅力があることは否定しない。トポリーノのステアリングホイールを握れば、陽光降り注ぐ地中海沿岸の町が、自然と頭に浮かんでくる。誰もが利用しやすいと感じるモビリティではないとしても、思わず欲しくなってくる。

◯:イタリア車らしい魅力 適した環境なら小さなザイズで運転が楽しい シンプルで無駄のない実用主義
△:限定的な最高速度と航続距離 コンパクトカー級の快適性はない 英国では合理的な選択肢とはいいにくい

フィアット・トポリーノ(欧州仕様)のスペック

英国価格:8995ポンド(約189万円)
全長:2530mm
全幅:1390mm
全高:1520mm
最高速度:178km/h
0-100km/h加速:−秒
航続距離:74km
電費:−km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:487kg
パワートレイン:AC永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:5.5kWh
急速充電能力:2.3kW
最高出力:8ps
最大トルク:4.0kg-m
ギアボックス:1速リダクション/前輪駆動


フィアット・トポリーノ(欧州仕様)