牧村彩香さん

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2018年、鮮烈なデビューを果たし、圧倒的な可憐さと包容力で多くのファンを魅了した牧村彩香さん。2024年に突然の引退。それから数年の沈黙を破り、原点の名前である「牧村彩香」を掲げて再び歩み始める彼女が、今だから明かせる激動の女優時代を振り返る。
デビュー当初は“40歳・子持ち主婦”という虚構の設定だったが、ファンを裏切らないため、プロとして完璧に演じ切ろうとした葛藤の日々。そして今、画面越しの虚構の設定を脱ぎ捨て、一人の人間として想いを語る、渾身のロングインタビュー

◆デビュー時の名前への想い

――改名を経て、デビュー当初の「牧村彩香(まきむら・あやか)」という形で再び表舞台に戻ってこられました。まずは、今回再びこの名前を使われることになった経緯から教えていただけますか?

牧村彩香(以下、牧村): はい。「牧村彩香」という名前は、私が最初にデビューした時に、メーカーさんにつけていただいた大切な名前なんです。とても綺麗で、どこか上品な雰囲気があって。面接をした時の私のキャラクターや空気感をしっかり受け取ってくださった上での名前だったので、私自身とても愛着がありました。

ですから、活動を再開するにあたって、また改めてこの原点である名前を使わせていただくことになりました。ただ、改めてはっきり言っておきたいのは、セクシー女優としての再始動ではないことです。

――ファンにとっても非常に嬉しい帰還だと思います。まずは2018年のデビューから引退に至るまでの歩みを教えてください。

牧村: 私のデビューは2018年の2月になります。それから約3年間、同じ事務所に所属していました。流れとしては、最初に専属のメーカーさんを2つほど経験させていただいて、その後に企画単体の作品へ移っていったという形ですね。その後、2つ目の事務所に移籍したタイミングで一度芸名が変わったのですが、そこから今度は体に癌が見つかってしまって引退……という流れになります。

――なるほど。牧村さんといえば、やはり「40歳過ぎの子持ちの主婦が、セクシー女優として鮮烈デビュー」という衝撃的な売り出し方が印象的でした。世間のファンも、それが彼女のリアルなんだと信じ込んでいたわけですが、実際のところはどうだったのでしょうか?

牧村:ふふふ、そんなわけは全くなかったんですよ。これはもう、私自身も撮影当日に現場に行って「開けてびっくり」というような状態だったんです。撮影には必ず台本というものがあるのですが、私はその撮影初日に渡された台本を見て、初めて自分のプロフィールを知ったんです。

――自分のプロフィールを現場の台本で初めて知る、ですか?

牧村:そうなんです。台本を開いたら、当時の私の実年齢とは違い、かなり年上の設定になっていて。「牧村彩香・40歳」って書かれていたんですよ。それを見た瞬間は、正直なところ「えっ……!?」とショックを受けたというのが本音でした。実際には結婚もしておりませんし、子供もおりませんから。「これは一体どういうことなんだろう」という戸惑いしかありませんでしたね。ただ、台本には「牧村彩香はこういう人物ですよ」というプロフィールが事細かに書かれていて。画面の前のユーザーの皆さんは、きっと私が本当のことを喋っているんだろうという見方で作品をご覧になると思うんですけど、私はあくまで台本通りに、その設定の通りに必死に喋っていただけなんです。

◆突然課せられた「熟女」という虚構の設定

――そもそも、業界に入ること自体はご自身の意思だった?

牧村:それはもちろん自分の意思です。当時、深夜番組で『恵比寿マスカッツ』がすごく盛り上がっていた時代だったんですね。番組にはたくさんのセクシー女優さんたちが出演されていて、バラエティ番組としてテレビで大活躍されていたんです。普段はセクシーな作品に出ていらっしゃる方が、バラエティに出るとここまでキャラクターが変わって、こんなに面白くて歌も上手いんだ!というギャップがすごく新鮮で。セクシー女優さんがちょっとアイドル化したような時代だったんです。