【特集】生徒が抱く夢はマンガ家!プロから学ぶ高い技術…松本市の高校に専門学科48人が学ぶ【長野】
今や海外からの注目度も高く、日本を代表する文化のひとつでもある、マンガ。松本市にある高校には、プロのマンガ家を目指す専門の学科があります。その中には、大手出版社のコンテストで入賞した生徒もいます。
ペンを走らせ、作品を描き進めていきます。作品を手掛けたのは、松本市にある松本国際高校でマンガやイラストを専攻する生徒たちです。
松本国際高校といえば、野球やバレーボール、サッカーなどスポーツの強豪校としても知られていますが、実はマンガの世界でも活躍しています。マンガ・イラスト専攻は普通科の中に設けられた専門学科で、今は1年生から3年生までの48人が学んでいます。
「絵を描くのが好きで、将来絵を仕事にしたいと思っていて、その勉強をするために学校に入りました。」
過去には、在学中にサンデーやジャンプスクエア、マガジンといった少年誌が主催するコンテストで賞を獲得したつわものもいました。
高い技術を誇る松本国際高校の生徒たち。その秘密はというと…特別講師の存在。
プロのマンガ家が直接、生徒を指導しています。
この日は、松本市在住で新聞やウェブ書籍に作品を発表している火ノ鹿たもんさんが、授業を担当していました。
火ノ鹿たもんさん
「空白を開けて書いてほしいんですけれど、空白というか余白ですね。ちょっと先輩のを見てほしいんだけれども、ここの部分」
プロのマンガ家の特別授業は各学年、1週間に2時間ほどあります。4月に入学したばかりの1年生は、ペンの使い方やイラストの構図などマンガを描く上で必要な基礎から学びます。
これまでにマンガを描いたことのない初心者も多くいるといいます。
1年生
「実際にマンガ家をやってる人が、先生になっている学校が珍しいなと思って、ここにしました」
6月24日。生徒たちの姿が、松本広域消防局にありました。
この日は教室を飛び出し、消防の現場で、マンガのネタ集めです。
松本国際高校の生徒たちはおととしから、松本広域消防局の依頼を受けて、火災予防のマンガを制作しています。よりリアルに描くため、生徒たちも実際に体験します。
生徒は
「具体的なイメージというのが分かってきたので、いいのが浮かびそうではあります」
今は、構成を進めている段階ですが、山火事など火災予防をテーマとした作品を制作する予定です。
松本広域消防局予防課 渋谷伸郎消防司令
「以前いただいたマンガが大変好評で、火災予防の啓発に幅広く活用させていただいております。小さいお子さんから高齢者まで地域の住民の心に残るような火災予防、啓発に関わるマンガが描いていただけるとありがたい」
3年生のペンネーム、瀬古新さん。今年、大手出版社・小学館が主催する青年漫画のコンテストで入賞しました。
刑事になった青年と幼馴染を描いた物語で、審査委員からは、アクションの描き方やドラマの作り方に将来性を感じると高い評価を受けました。
瀬古新さん
「(受賞は)この学校に入ってマンガの事を深く勉強できたからこそだと思っています。」
瀬古さんは、マンガ家になる夢を実現するため、松本国際高校に入学しました。実家がある駒ケ根市から、毎日、2時間かけて学校に通っています。
瀬古新さん
「みんな、それぞれ描くマンガのスタイルというか描き方というのがみんな違ってそれぞれの良さがあるので、そういう所をみんなから聞いてその良さを盗んで自分のものにして、より良いものが描けるようにしたいなって感じです。」
瀬古さんをはじめ、生徒やOBなど選抜メンバー15人が手がけたのは『クロハル』。短編マンガ集です。毎年、制作していて今年はお金をテーマに、恋愛やアクションなどの新作が掲載されています。
3年生
「感動です。迫力あって。最初は全然わからなくて見よう見まねでやっていたんですけれど、段々わかるようになってきてちょっとは表現できるようになったかな」
文化祭当日。「クロハル」は毎年人気で今年は、100冊が売れました。
来場者
「高校生が描いたとは思えないクオリティが高いですね。びっくりしました。」
「娘も(マンガ専攻に)興味があるんですけれど、早くから自分の能力発揮できる場所があるっていいなと思いました」
好きという気持ちを原動力に技術を磨き、プロのマンガ家を目指す生徒たち。
その夢へのストーリーは、着実に描き進められています。

