◆7月放送プログラム
グリーグ作曲 ピアノ協奏曲
ショスタコーヴィチ作曲 交響曲第8番から 
 
指揮=上岡敏之
ピアノ=田部京子


2026年6月23日 サントリーホール


粗品と指揮者 上岡敏之さんとの対談もお楽しみに!

◆音楽監修 新井鷗子の演奏レビュー
グリーグ:ピアノ協奏曲
急遽代役での出演となったピアニスト田部京子さん、大役を見事に果たされました。グリーグの透き通った抒情性を味わい尽くすようなゆったりめのテンポ(おそらく上岡マエストロの意向もあると思いますが)で、一音一音を慈しむように奏で、この協奏曲のロマンティックな魅力を余すところなく描きだしました。

ショスタコーヴィチ:交響曲第8番
これぞ上岡節。極遅テンポで85分を超える(通常は約60分)長大な音の地獄絵図が繰り広げられました。凶暴な行進曲、耳をつんざく金管の雄叫び、ゾッとするハ長調、この世の不快なものすべてが盛り込まれたこの交響曲。戦争の非人間性を描いたこの曲は、この時代、今こそ聴くべき音楽だと思います。


◆演奏者


上岡敏之(指揮)
東京生まれ。東京芸術大学でマルティン・メルツァーに指揮を師事し、作曲、ピアノ、ヴァイオリンも並行して学ぶ。ロータリー国際奨学生としてハンブルク音楽大学に留学、クラウスペーター・ザイベルに指揮を師事。キール市立劇場ソロ・コレペティトールおよびカペルマイスターとして歌劇場でのキャリアをスタートさせた。
 これまでに、エッセン歌劇場第1指揮者、ヘッセン州立歌劇場音楽総監督、北西ドイツ・フィル首席指揮者、ヴッパータール市立歌劇場音楽総監督、ザールラント州立歌劇場音楽総監督、ヴッパータール響首席指揮者、ヴッパータール市立歌劇場インテンダントなどの要職を務めた。ヴッパータール響とは二度の日本ツアーを行い、好評を博した。
現在コペンハーゲン・フィル名誉指揮者。ケルン放送響、バンベルク響、バイエルン放送響、シュトゥットガルト放送響などに客演し、高い評価を得る。また、ザールブリュッケン音楽大学指揮科正教授も務めている。
 日本では読響のほか、N響、大阪フィルなどと共演し、2016年から5シーズンにわたり新日本フィルの音楽監督を務めた。ホテルオークラ音楽賞、渡邉曉雄音楽基金音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞を受賞。
 読響とは1998年以降、共演を重ね、ベートーヴェン、ブラームス、Rシュトラウス、マーラーなどを指揮し、多くの名演奏を残している。またピアニストとして《読響アンサンブル・シリーズ》にも度々登場している。

 
田部京子(ピアノ)
第一線で演奏活動を続け、日本を代表する実力派ピアニスト。指揮者上岡敏之氏からの信頼も厚く、度々共演している。
17歳で日本音楽コンクール優勝。ベルリン芸術大学・同大学院を首席で卒業、修了。ミュンヘン国際音楽コンクールほか多数受賞。国内外のオーケストラとの共演も多く、トップアーティストからも厚い信頼を寄せられている。
CDは35枚を超え多数が特選盤に選出。2003年スタートのリサイタルシリーズは、2016年〜22年の『シューベルト・プラス』まで大成功を収め、24年スタートの『-SHINKA-進化×深化×新化』も高評価を得ている。20年には、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲ニ長調op.61a」と「皇帝」をサントリーホールで一夜に2曲演奏し高い評価を得ている。
23年にCDデビュー30周年を迎え、リリースされた「メロディー」が好評を博している。桐朋学園大学院大学教授。