3党合流に慎重な立憲…地方議員から「来春の統一地方選後に結論を」の声も 中道・小川代表「政権の受け皿」強調するも「慎重に丁寧に」

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立憲民主党と公明党の衆院議員が中道改革連合を結成して5カ月余り、いまだ参院議員や地方議員の合流には至っていない。膠着(こうちゃく)した事態を打開するため、中道は立憲・公明両党に対し、合流に関する協議体の設置を呼びかけた。

その後、3党の党首会談で協議体設置で合意したが、立憲は早期合流には慎重な姿勢を崩しておらず、今後の協議の行方がいまだ見通せない状況だ。

小川氏「政権の受け皿たる政治勢力に」

FNNのカメラは6月24日午前、立憲を支援する産業別労働組合(産別)の幹部との会談を終えた中道の小川淳也代表の姿をとらえた。

関係者によると、翌25日朝、労組との定例会合に出席した小川氏は、さらに別の産別の幹部とも意見を交わしたという。

この2つの産別を含めた立憲を支援する7つの産別は11日に会合を開き、合流に慎重な姿勢を崩さない立憲の水岡俊一代表ら幹部に対し、早期に正式な協議に入るよう要求していた。

産別幹部との会談の中で小川氏は、立憲・公明両党に合流に関する協議体の設置を呼びかけたことなどを説明し、今後の協力を要請したものとみられる。

その協議体をめぐって、中道・立憲・公明3党は26日、党首会談を行い、設置することで合意した。

その後、記者団の取材に応じた中道の小川代表は次のように語った。

「私自身かねてから政権交代のある国づくりのために、自らこの政治の世界に飛び込み、様々苦心を重ねてきた。中道リベラル勢力が軌を一にして、国民にとって政権の受け皿たる頼りがいのある政治勢力になるという大義の旗印のもとに呼びかけ、誠実な協議をお願いした」

しかし、立憲・公明両党の党首の発言からは、合流をめぐる温度差が改めて浮き彫りとなった。

公明の竹谷とし子代表は「中道改革連合の結党時に掲げた理念、政策の柱に賛同し、結集していく。そうした中道政治の塊を作っていくことが大事だ。そのための協議体であると認識している」と述べた。

これに対し、立憲の水岡代表は「党内に様々な意見がある」とした上で、協議体には参加するものの、合流ありきではないとの立場を改めて強調した。

「我々はお互いの党のことを理解しながら丁寧に議論していきたい。その議論は結論ありきではないことも説明している。そういった事情を理解していただきながら、協議を進めていっていただきたいとお願いした」

合流めぐる判断時期 立憲と公明で温度差

さらに、合流するかどうかの判断をいつ下すのか、その考え方にも隔たりがある。

竹谷氏は「丁寧に議論をしていく必要はあるが、いつまでも結論を先延ばししてもよいとも思っていない」とした上で、次のように釘を刺した。

「これは3党で合意したものではないが、私たちとしては、今国会中をめどに一定の方向性を出していくべきだと思っている。そして、次の国会では中道勢力の衆参の塊を作っていくことを目指していくべきだと考えている」

一方、竹谷氏の発言から3日後、水岡氏は記者会見で、「党首会談で公明党さんから今国会の末には一定の方向性をと考えているという話も聞いた」とした上で、改めて次のような認識を示した。

「私たちにも私たちの事情がある。全国の仲間の意見も集約していかなければいけない。物理的にも難しいのではないか」

党首会談後の取材の中で、中道の小川代表は3党で慎重に協議を進めていく考えを強調した。

「竹谷代表が話した中身ならびに熱意は本当に真摯に受け止め、重くお預かりさせていただきたい。一方、3党が抱える諸事情が様々なので、その点に対する丁寧な目配り、慎重な配慮も旨としたい。いずれにしても結論に至るのが早いに越したことはないということを旨として、慎重に丁寧に、運びに責任を持ちたい」

早期合流に慎重な立憲 背景に地方議員

立憲は29日、来年の統一地方選に向けて、「生活どまんなか」をキャッチコピーにした新しいポスターを発表した。

高木真理広報委員長は会見の中で、新ポスターについて、「家計、子育て、働く環境、地域、医療・介護など、国民一人ひとりの生活を政治の中心に置くという立憲民主党の姿勢を分かりやすく表現することを目指した」と強調した。そして、新ポスター作成の理由について次のように語った。

「今回、新しいポスターを作成したのは、統一自治体選挙(2027年春の統一地方選)に向けて、新たな旗印となるポスターを作ってほしいという多くの声を自治体議員(地方議員)からいただいたからだ」

立憲が早期合流に慎重な姿勢を示す背景には地方議員の存在がある。来年の統一地方選も見据え、立憲の地方議員には合流に慎重な意見が根強い。

3党の党首会談の前日に、立憲は所属する国会議員を集めた懇談会や、地方組織の幹部との会合を開き、協議体について議論した。

懇談会の中では、出席した国会議員から「合流ありきであれば賛成しかねる」との意見が出たものの、水岡代表は「合流ありきではない。丁寧に進めていきたい」との考えを示し、協議体に参加する方針を確認した。

さらに、地方組織の幹部との会合では、「大きな塊を目指すべきだ」と合流に賛成する意見の一方、「立憲を残してほしい」との声も上がった。また、「統一地方選が終わった後に結論を出してほしい」などの意見も出たという。

立憲幹部の1人は「地方議員の意向は無視できない。中道から選挙に出てほしいと言っても難しいのではないか」と苦しい胸の内を漏らす。

小川氏「直ちに選挙に有利か不利か超えて」

立憲の地方議員が注目を集めた動きがある。それは5月15日に行われた都連会長選挙だ。

武蔵野市議の川名雄児氏が、現職の参院議員で都連の会長代行も務めていた蓮舫氏との一騎打ちを制した。大番狂わせとなった結果は、3党の合流にも少なからず影響を与えるのではないかと指摘する声も上がった。

川名氏は6月1日、都連常任幹事会を開き、新たな役員人事の承認を受け、執行部を発足させた。関係者によると、これに先立つ5月28日、小川氏は後に新執行部のメンバーとなった1人から要請を受け、議員会館にある自身の事務所で面会した。

この中で、小川氏は中道の結成について、「図らずも民主・公明という連携ができた。その連携を大事にすべきだ」との考えを伝えた。その上で、「政権を担うことができる大きな塊を目指すべきだ」として理解を求めたという。

その翌日、小川氏は記者会見で次のように訴えた。

「昔、自公政権の時に、立ち位置の近さ、価値観の近似性から言えば、自公(自民・公明)よりも民公(民主・公明)だとずっと思っていた。今回、あまりにも唐突な合流劇で、選挙で大敗したことは事実だが、当時、自公より民公だと思っていた立場から言えば、1つの取っかかりを図らずもいただいた。それを今後、大きく生み育てていかなければいけないという思いでいる」

そして、小川氏は「中道の塊を大敗した選挙互助会だという程度の認識でいる限り、そこと力を合わせよう、そこに集まろう、そこと結集しようという気運にはならない」と指摘し、次のように続けた。

「この合流なり連携をポジティブなものとして、直ちに目の前の選挙に有利か不利か、選挙互助会に参加することが有利か不利かという視点を超えた日本の政治の世界、社会づくりにおける極めて有意義な連携であり、場合によっては合流であるという本質をメッセージとして届けていくことが必要だ」

「政権の受け皿たる政治勢力」に向けて3党の合流が実現するか、さらには合流した姿が国民からの支持が得られるかどうか、その行方はいまだ見通せない。

(フジテレビ政治部 野党担当キャップ 木村大久)