首相官邸

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 技術革新(イノベーション)を進めるために政府が策定する2026年版の「統合イノベーション戦略」の原案が判明した。

 人工知能(AI)や半導体などの軍民両用(デュアルユース)技術の開発推進に向け、国の研究機関に産官学の拠点を整備する方針を掲げた。大学の外部に防衛技術の研究拠点を作る構想の検討も進め、技術流出対策を強化した研究体制を整える。

 戦略は政府が毎年策定しており、来月初めにも閣議決定する。原案では「科学技術と安全保障との有機的な連携」を掲げ、デュアルユース技術の開発や人材育成に産官学が連携する方針を明記。安全保障強化と経済成長の両面につながる市場創出を目指すとした。

 具体的には、2030年度をめどに、国立研究開発法人(国研)にデュアルユース技術などの開発に取り組む拠点を整備する。AIや量子、半導体といった重要技術の開発を想定し、理化学研究所や物質・材料研究機構などに大学や企業の研究者が利用できる産官学連携の拠点を新設する。

 防衛技術についても、大学や国研の研究者らが利用できる大学外の拠点を新設することを検討し、基礎研究の段階から強化する。こうした取り組みは「オフキャンパス構想」と呼ばれ、サイバー攻撃などに備えた高度な技術流出対策を整えた研究環境を実現する。

 さらに原案では、国の科学研究費助成事業(科研費)や国立大運営費交付金の大幅拡充、AIを活用した研究開発の推進も盛り込んだ。スーパーコンピューター「富岳」の後継機開発などを進め、30年度までに、官民が利用できる計算機のAI処理能力を日本全体で10倍以上に高めるとした。