〈リアル春麗〉産後78キロから28キロ減…「もっとキャラに近づきたい」コスプレイヤーを突き動かした執念
糖尿病治療薬の痩身目的使用が問題視されるなど、時に健康を害してでも理想の体型を手に入れる人々が後を絶たない。そんななか、コスプレイヤー・Souuさんの衝撃的なビフォーアフター投稿が注目を集めた。
【画像】28kg減で大胆バニー姿に…Souuさんが見せた美ボディ
Souuさんは155センチと平均的な身長ながら、妊娠を経て体重は78キロまで増加。大好きなコスプレのため、体重を減らしたい――その一念で食事管理と運動を続け、28キロ減を実現したという。そんな彼女の執念のダイエット録と、根底にあるコスプレ愛とは。
「さらにキャラに近づけたい」28キロ減を実現するまで
──妊娠がきっかけで体重が増加されたそうですね。
Souu(以下同) そうです。もともと身長155センチ、体重58キロでした。妊娠をきっかけに、日頃やっていた運動をしなくなり、つわりがほとんどなかったため食べ物をたくさん食べられたので、どんどん太っていきました。
──もともと食べることは好きでしたか。
好きなんですよね。それも、とんかつや天ぷら、ハンバーグなど、カロリーの高いものを好む傾向はありました。
──出産後も、体重は戻らなかったそうですが、どうしてでしょう。
産後1カ月ほどは、78キロから落ちなかったと思います。産後は、2時間おきの授乳など非常にたいへんでした。あまりにも疲れて、赤ちゃんを抱っこしながらソファーで寝てしまったこともあります。そんななかで、手軽にストレスを発散する方法が「食べる」ことだったからだと思います。
──痩せようと思ったきっかけは。
コスプレのコンテストです。そのコンテストには妊娠の前年に出場したのですが、ファイナリストには選ばれず、非常に悔しい思いをしたんです。
出産の4カ月後、10キロほど落とした68キロで同じコンテストに出場して、準優勝を果たしました。このコンテストは、体型よりもコスプレ愛や衣装のクオリティをしっかり見てくれるのが特徴でして。だからこそ、準優勝をいただけたのだと思います。
その時、「来年はボディメイクもしてさらにキャラに近づけたい」と思ったことが、ダイエットを続ける目的のひとつになりました。ダイエット目標も達成し、今年もコンテストでファイナリストに選出していただきましたが、優勝はならずでした。くじけずまた来年も頑張ります。
──痩せた方法は食事管理と運動だと伺いました。まず食事管理はどのようにされましたか。
私の場合、「ちょっと食べて止める」ができないため、好きな食べ物を視界に入れないようにしました。サラダとサラダチキンを主に食べていましたね。もともとお米が好きなので、白米から麦ごはん、玄米……と、徐々に混ぜていきました。これは現在も続けています。
あとは、夜にどうしても食べたくなるのが辛くて、遅くまで起きるのをやめました。子どもと一緒に寝て、子どもと一緒に起きて、朝ごはんを食べるという健康的なサイクルになりましたね。
──続いて、運動はどうですか。
運動は、30分~1時間の散歩に加え、スクワットを中心にやりました。最初はそんなに連続して回数ができません。私はたった10回のスクワットでさえ、数日間筋肉痛になっていました。最終的には、1日のトータル回数にして200回くらい(50回×4)できるようになりました。でも、本音を言うと今でもやりたくない日はあります(笑)。
個人的におすすめの方法は、まず今の自分の写真を撮ってみて、食べたものや、やったトレーニングを記録しながら1ヶ月は続けることです。そして、1ヶ月後に再び同じ場所、同じ服装、同じポーズで写真を撮ってみると、変化がわかってモチベーションになると思います。
中1から続けてきたコスプレ…「好き」を隠していた時代も
──そもそもコスプレは、いつから始めたのでしょうか。
中1からずっとやっています。もともとモノづくりがとても好きなんですよね。そして、負けず嫌いなんだと思います(笑)。
私は経歴が少し変わっていて……。幼い頃から音楽をやっていて、音大の付属高校に進学しました。音楽も好きでしたが、美術に惹かれ始め、大学は美術大学に入学しています。なのでコスプレの衣装には、その頃の経験を活かしたこだわりを詰め込んでいます。
──中学生にとっては、お金がかかる趣味ですよね。結構なお小遣いがもらえていたのでしょうか。
もちろんお金をかけようと思えば際限ない世界だと思います。ただ、キャラクターなどは、中高生が多かったりしますよね。そうすると、自分が普段着ている制服を少しアレンジするだけでそのキャラクターに近づくことが可能なんです。お小遣いの金額は正確に覚えていないものの、平均的な2000~3000円くらいだったと思います。
──20年以上前、コスプレという趣味はどんな立ち位置でしたか。
まだちょっと偏見が残っていたように思います。私はネットで情報を得ていろいろなイベントに参加しました。そこでできた友人には、私たちの結婚式に招待したようなコスプレイヤーもいます。ただ、当時の私は、自分の好きなものを否定されるのが怖くて、学校の友人など周囲の人たちには言えませんでした。
──ご家族には。
土日にコスプレのイベントに行くというようなことは話していたと思います。反応は「そうなんだ、ふーん」くらい気にも留めていない感じでしたが(笑)。
コンプレックスだった顔立ちが、コスプレでは武器になった
──Souuさんにとって、コスプレのよさとはどのようなものですか。
自分じゃない、何者かになれるのが魅力のひとつでしょうか。もともと私はつり目で光が入りづらい、写真写りの悪い真っ黒な瞳がコンプレックスでした。そんなつもりもないのに「にらんでる?」と聞かれたこともあって……。正直、自分の顔立ちが好きになれない時期もありました。
けれど、コスプレをすれば、私の顔でも映えるキャラクターがいることに勇気づけられました。抱えていたコンプレックスとコスプレがうまく合致したんでしょうね。
衣装を熱中して作り込む楽しさもあります。20代のころは、イベントの前日までまだ布の段階で、そこから徹夜で仕上げ、その衣装を着てイベントに参加することもありました。今では考えられない体力です(笑)。
──衣装でこだわるポイントはどこですか。
やはり画面にいるキャラクターの衣装と、自分が作っている衣装を何度も見比べて、光沢感などを確認します。単に形や色を似せるだけではなく、「質感」をそこに再現できたらいいなあと常に思いながらやっています。
──コスプレイヤーとして、ご自身の作品がどのようにあってほしいと思いますか。
アニメやゲームが好きだという人のなかには、「でもコスプレは苦手」という人が一定数います。万人から認められるコスプレは無理だとしても、もし可能ならば、そういう人たちのうち何人かでも「このコスプレなら見ていたいかも」と思ってもらえる作品が作りたいと思っています。苦手な人をも振り向かせられるクオリティを常に目指しています。
※
28キロの減量を実現したSouuさんの継続力には感服せざるを得ない。衣装へのこだわりを貫くのと同様、自らの肉体へのこだわりを徹底した彼女の美学が光る。
取材・文/黒島暁生 写真/本人提供

