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 ◇パCSファイナルステージ第1戦 ソフトバンク5―2日本ハム(2024年10月16日 みずほペイペイ)

 流れを完全につかむ超美技だった。「晃(ひかる)のプレーが勝利を呼び込んだ」。二遊間を組むソフトバンクの遊撃・今宮が大絶賛したのが、二塁・川瀬のプレーだった。

 1点リードを追いつかれた3回。なお1死一、三塁で松本剛の中前へ抜けようかという鋭い打球を川瀬がダイビングキャッチ。飛び込んだ体勢のまま二塁カバーの今宮へトスし併殺を完成させた。「短期決戦は一つのプレーで流れが変わる。そういうプレーができた」と川瀬。逆転劇の連続で勝ってきた日本ハムの勢いも止めた。

 ポイントは二塁へのトス。「あれは一つのアウトでなく、ゲッツーを狙った」。二塁封殺だけなら勝ち越しを許す場面。二塁カバーの今宮が見えていない体勢からグラブトスではなく、正確性と強い送球のために右手に持ち替えてトスした。実はグラブトスは練習したことがなく「基本に忠実に」と続けた。

 今季、二塁での先発出場はわずか8試合。伊藤との相性(今季対戦打率・368)を買われ「2番・二塁」で起用された27歳が完成させた価値ある併殺だった。 (秋村 誠人)

 ≪二遊間コンビが大暴れ 今宮はCS7号≫今宮が攻守に大暴れした。4回に初球を捉えた一発は自身CS通算7本目のアーチ。「伊藤君との分が良くなかった。“追い込まれたら負け”と決め事をつくり、それが良かったです」。前日の小久保監督の訓示を参考にし、3安打1打点をマークした。守備でも3回に川瀬とのコンビネーションで併殺を完成させた。