草刈民代

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まさかご本人?

 近ごろ、相次ぐ芸能人の事務所独立。9月11日には、女優の草刈民代(59)が自身のSNSで、今年3月にワタナベエンターテインメントとの契約が満了していたことを公表し、注目を集めている。還暦を前に一大決心を下した名女優が語る、仕事と家族――。

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 草刈は8歳でバレリーナを志し、1984年に名門・牧阿佐美バレエ団の正団員となってからは国内外で活躍。96年には、のちに伴侶となる周防正行監督(67)の映画「Shall we ダンス?」に出演し一世を風靡した。

 2009年にバレリーナを引退してからは、女優業をメインに芸能界をひた走ってきた彼女。果たして、この度の“独立”にはいかなる思いが込められているのか。

草刈民代

 さっそく草刈にインタビューするべく、公式サイトのコンタクトフォームから取材依頼を送ると、その日のうちに、取材に対応するとのメールが届いた。通常、この手のやりとりはマネージャーなどを通じて行われるもの。ところが驚くべきことに、メールの末尾には〈草刈民代〉との署名が。まさか……ご本人?

独立に至った胸中

「今年の4月からは、全部自分でやっています。マネージャーもいません」

 付き人もなく一人で取材の現場に登場した草刈は、そうあっけらかんと笑う。

「だから来たお仕事は全部自分で対応して、メールも自分で返信しています。今まではマネージャーさんを通して聞いていたことも、じかに接触することで、見るもの、聞くもの、お付き合いの仕方も変わってくると思いますし、そのなかで自分自身を広げていける気がしたんです」

 彼女はこれまで、四つの芸能事務所を転々としてきた。そのいきさつについては、こう説明する。

「もともと、結婚したときに夫と個人事務所を作っていて、これまでの事務所とは業務提携の形でお世話になっておりました。(転々としていたのは)なんとなくそうなったという感じで、成り行きです。(トラブルは)全然ないです」

 肝心の独立に至った胸中を明かすには、

「そもそも私は、オープンで自由なタイプなんですよ。60代は、もう自分でやっていくのでいいのかな、と。いろんな人と一緒に自由を実感しながら仕事するのもいいかなと思ったんです」

四世帯住宅のマンションで同居

 独立に際して、一部では「周防監督がマネージャーを務める説」もささやかれたが、草刈は身をもって完全に否定。その監督とは結婚29年目、芸能界屈指のおしどり夫婦として知られるが、実際、夫婦仲はどうなのか。

「けんかはしないですね。結婚して最初にけんかしたときに、3週間、口を利きませんでした。そうなると何が原因だったかも忘れている。どっちかが“おはよう”と言ったのを機に普段の生活に戻ったのですが、けんかのエネルギーが不毛だとよく分かりました」

 彼女の実家は「ONE PIECE」などのメガヒット漫画も手がける老舗の印刷会社を経営。草刈夫妻は、両親と妹二人の家族、のべ四世帯住宅のマンションで“同居”している。

「父も母も80代後半、一緒に暮らしていると安心ですよね。今は妹が社長をやってるんですけど、父はまだ週に何回か会社に行っています。両親含めて、家族みんなが夫を頼りにしていますね。甥や姪からも一目置かれています。的確に意見するので、よき相談相手だと思いますよ」

 身内の心強いバックアップあってこその決断という面もあったようだ。自ら大きなステップを踏み出し、新しい環境に身を置いた彼女の今後の活躍に、業界内の期待も高まっていることだろう。9月19日発売の「週刊新潮」では、インタビュー全文を掲載している。

「週刊新潮」2024年9月26日号 掲載