自民党総裁選に出馬し、JR津田沼駅前での街頭演説終了後に聴衆と握手を交わす小林鷹之氏=習志野市で2024年9月13日午前9時46分、松尾知典撮影

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 過去最多の9人が立候補した自民党総裁選(27日投開票)に初めて挑む、小林鷹之前経済安全保障担当相(49)=衆院千葉2区=が13日午前、千葉県習志野市のJR津田沼駅前で街頭演説を実施した。駅前のペデストリアンデッキには大勢の人が詰めかけ、選挙カーに立って訴える小林氏の声に耳を傾けていた。

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 午前9時の演説開始前には、小林氏の愛称とされる「コバホーク」という言葉が随所に登場する応援歌が大音量で流れ、周辺には「テーマカラー」のオレンジ色ののぼりがはためいた。オレンジ色のネクタイに白のワイシャツ姿でマイクを握った小林氏は「15年前、35歳だった新人が、習志野を含めた千葉2区から皆様のおかげで、ここまで育ってきました」と冒頭で感謝を述べ、「今回、脱派閥選挙を全面に掲げ、私たちは新しい自民党に生まれ変わることを証明します」と宣言した。

 街頭演説には豊田俊郎参院議員(千葉選挙区)や松本尚衆院議員(千葉13区)といった県選出国会議員のほか、福田達夫元総務会長(群馬4区)ら小林氏の推薦人に名を連ねている他県の国会議員らも駆けつけた。地元の服部友則・八千代市長ら県内の一部市長、県議、市議らも姿を見せ、会場をもり立てた。

 小林氏は市川市出身。東京大から財務省を経て、12年の衆院選で初当選。21年6月に議員立法で成立した「宇宙資源法」などの立案に関わり、同10月には当選3回(当時)で初代の経済安保担当相に抜てきされた。ある自民党県議は、「ファミレスに気軽に行くような性格で、有権者と同じ目線がありつつ、政策立案能力がずば抜けている。普通でいて、すごい男」と小林氏に太鼓判を押している。

 県連によると、党本部からの通達で、県連単位で特定の候補者を支援することは禁じられている。総裁選で投票権を持つ県内の党員・党友は3万1523人で、27日に県連で開票作業が実施される。【松尾知典】