日韓の明暗に英メディア注目【写真:ロイター】

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W杯アジア最終予選の2連戦、日本と韓国のパフォーマンスに英注目

 日本代表は9月に行われたワールドカップ(W杯)アジア最終予選の2試合で中国とバーレーンを相手に大勝し、本大会出場権獲得に向けて快調な滑り出しを見せた。

 その一方で、韓国は第1戦でパレスチナとスコアレスドローに終わるなど思わぬ不覚。英紙「ガーディアン」は韓国の躓きと比較したうえで「長年の弱点だったチャンスを生かす能力を克服した」と進境著しい森保ジャパンを称賛していた。

 8大会連続のW杯出場を目指す日本は9月5日に最終予選第1戦で中国とホームで対戦。森保ジャパン最多得点記録を誇るFW南野拓実の2得点や7か月ぶりに復帰したMF伊東純也の復帰弾などで7-0と圧勝した。さらに10日はバーレーンとアウェーで激突し、5-0で勝利した。

 日本が2試合で12得点0失点という盤石の戦いぶりで白星を重ねた一方、韓国はパレスチナと0-0で引き分けから今予選をスタートさせた。FIFAランキング23位の韓国に対して、同96位と“格下”パレスチナ相手のドローには観客からブーイングが上がったと報じられた。第2戦ではオマーンに3-1で勝利したものの、今後に不安を残す予選の立ち上がりとなった。

 英紙「ガーディアン」は「アジアの強豪の間に明確なコントラスト。ソン(・フンミン)のチームは停滞する一方で、サムライブルーは7-0と5-0の勝利で歓喜」と両者の対照的な立場について特集した。

 記事では「韓国がアジアのマンチェスター・ユナイテッド、日本がマンチェスター・シティと言うのはあまりに単純する過ぎるかもしれないが、そこには赤と青のシャツ以上のものがあった」とイングランド国内屈指の名門クラブのユニフォームカラーになぞらえて両国について言及。「韓国は重要な場面で大物選手に頼り切りの一方で、サムライブルーはよくできた勝利のマシーンであるという感覚を強めた」と日本の順調さと韓国の苦戦ぶりが比較して伝えられている。

 さらに同紙は日本について、特に7-0で勝利した中国戦に焦点を当てたうえで「日本代表は卓越していた。誰が出てもスタイルは変わらず、このチームは長年の弱点だったチャンスを生かす能力を克服したようだ」とタレントの豊富さとその際立った得点力の部分を称賛していた。かつては「決定力不足」という言葉が常について回っていた日本だが、この予選では攻守ともに不安を感じさせないパフォーマンスを見せている。海外メディアもその強さに感銘を受けていたようだ。(FOOTBALL ZONE編集部)