浦和レッズDF槙野智章【写真:ⓒURAWA REDS】

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11月5日に契約満了を告げられたことを説明

 今季限りでJ1リーグの浦和レッズを契約満了により退団することが発表された元日本代表DF槙野智章が、11月17日にオンラインで記者会見を行い、「あまり整理はついてないですね」と、涙も見せながら思いを語った。

 槙野はサンフレッチェ広島の下部組織からトップ昇格し、その後、ドイツへ移籍してケルンでプレー。そして、広島時代の恩師でもあるミハイロ・ペトロヴィッチ監督の就任と同じタイミングになった2012年に浦和へ加入。初年度はケルンからの期限付き移籍だったが、2年目からは完全移籍に移行して今季まで10シーズンプレーした。その間に、16年にルヴァンカップ、17年にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)、18年に天皇杯のタイトル獲得を経験した。

 この日の会見で槙野は「あまり整理はついてないですね。11月5日に言われて、時間は経ちましたけど、今になっても答えは導き出されていない状態です」と、通知を受けた日からの正直な心情を吐露した。そして、時に涙ぐみながらも思いを語った。

「プロ16年、浦和で10年経ちましたけど、大事にしているのは毎日の練習を楽しむことと100%でやること。それが武器であり、良さであると分かっている。心から楽しんで練習や試合をやってきた。普段の練習やプレーする姿を見てもらえれば、伝わる方はたくさんいると思う。今日、練習ができない状況で外れて見ていたけど、雰囲気や空気感をちょっと心配だなと思いながら。誰かが引っ張る姿や、リーダーというか、そういう選手が出てくればいいなと」

 明るいキャラクターの持ち主でピッチ外でも話題を提供する場面もあった槙野だが、対人守備の強さはJリーグ屈指のレベルを見せ続けてきた。すでにクラブからの発表時点で現役続行を宣言している槙野は、キャリアの中で最も長い期間、そして最も良い時期を過ごしたといえる浦和を去り、新たな道を歩むことになった。(Football ZONE web編集部)