太陽光発電の“魔の時間”も電気の品質を安定化
大規模太陽光発電所(メガソーラー)の上空を雲が横切ったり、急に日差しが出たりすると出力が急変する。変動した電気を受け入れた電力系統は電圧や周波数が乱れ、送配電設備や工場設備に故障を引きおこす。電力需要が少ない割に太陽光発電からの供給量が多いと電気の品質が不安定化しやすい。季節だと春、時間帯だと明け方などが“魔の時間”だ。
ファーストソーラーバイス・プレジデントのマヘシュ・モルジャリア氏は「系統を1秒間に10回監視し、指示が出せる」と高速性を訴求する。それだけ異常の検知に早く、すぐに対処できるということだ。
明け方、日中、日没のそれぞれの時間帯、4秒おきに指示を出したところ87―93%の確率で指示通りになった。結果に自信を深めており「技術を商業化する検討を始めている」という。
日本では蓄電池の充電・放電の切り替えで電気の品質を維持しようと検討されている。ただ蓄電池は高価なため、頼りすぎると社会的コストが増す。また離島では現状、メガソーラーからの送電を停止して系統を安定に保つ方法がとられているが、せっかく発電した電気が使われず無駄になってしまう。通信機能を使ってメガソーラーを常時調整する方法はコストを抑えられ、無駄を最小限にできる。太陽光発電の大量導入を支える方法の一つとなりそうだ。
(文・松木喬)
