ジェルウィン・アンカハス(左)と井上尚弥(右)【写真:Getty Images】

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IBF世界スーパーフライ級王者、アンカハスの陣営が対戦を熱望「準備ができている」

 ボクシングのWBOスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦(米カリフォルニア州)で6度目の防衛に成功した井上尚弥(大橋)。米デビュー戦で圧巻のTKO勝ちを収めた「モンスター」の次戦に世界中の注目が集まる中、「プリティボーイ」の異名をとるフィリピン人ボクサーが挑戦状を突きつけた。フィリピン紙「マニラ・ブレティン」が報じている。

 衝撃の勝利を飾った井上には、ボクシング界から様々な待望論が浮上。スーパーフライ級7位のアントニオ・ニエベス(米国)と戦った同じスタブハブ・センターで行われたWBC同級タイトルマッチで、世界1位の英雄ローマン・ゴンザレス(ニカラグア)を圧倒した王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)との統一戦実現を求める声が高まりを見せている。そんな状況に、フィリピンから「待った」の声が届いた。

「我々はその戦いに準備ができている」

 記事でそう語ったのは、ホベン・ヒメネス氏。IBF世界スーパーフライ級王者、ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)のマネージャーとトレーナーを務める“キーマン”は井上との戦いを切望していたという。

 アンカハスはハンサムな顔立ちから「プリティボーイ」の異名を取り、英雄マニー・パッキャオが運営するMPプロモーションズに所属。7月にIBF世界スーパーフライ級3位の帝里木下(千里馬神戸)に7回TKO勝ちで2度目の防衛に成功するなど、29戦27勝1分け1敗という戦績を誇る実力者だ。

ソールンビサイへの挑戦権をエストラーダが獲得…井上の次戦に影響か

 ヒメネス氏は「我々はそれ(井上戦)を切望している」と断言。挑戦状を突きつけ、マッチメークの交渉開始の準備を進めているという。

 記事では、井上の圧倒的な実力を「14戦12KO勝ちで無敗のイノウエのニックネームはモンスターだ。シビれるようなパワーの持ち主」と絶賛している。

 一方、井上との対決が期待されるソールンビサイだが、フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)がカルロス・クアドラス(メキシコ)に3-0で判定勝ちを収め、ソールンビサイへの挑戦権を獲得しており、マッチメークに立ちはだかる障害は少なくないだろう。

 年末に日本で実現する可能性もある「モンスター対プリティボーイ」は、世界注目の名勝負になるかもしれない。