中国網絡電視台(中国ケーブルテレビ)によると、中国の漁船3隻が8日、操業中に「身分不明の北朝鮮人」に襲われ、29人が連れ去られた。9日になり、人質から衛星電話があり、「船は朝鮮(北朝鮮)領海に向っている」、「身代金120万元(約1528万日本円)を支払えば、人質と船を返すと言っている」と伝えたという。

  8日午前4時半に1隻、午後1時に2隻が襲われた。逃げのびた中国人漁船員は「身分不明な北朝鮮に襲われた」と話した。

 襲われた海域は東経123度57分、北緯38度05分で、中国の専属海域だったという。午前、午後ともに、ほぼ同じ海域で襲われた。

 9日午前8時50分に衛星電話があり、人質が「船は朝鮮(北朝鮮)領海に向かっている」、「1隻当たり40万元、計身代金120万元(約1528万日本円)を支払えば、人質と船を返すと言っている」と話した。

 衛星電話は「身分不明の北朝鮮人に渡された」という。

 中国政府は同件を「漁業関連の事件」として扱い、状況を確認すると同時に、北朝鮮当局と密接に意思疎通を行っているとされる。(編集担当:如月隼人)