先月26日、日本人ボクサーで初となる“飛び級”2階級制覇を成し遂げた長谷川穂積。3日のテレビ朝日「報道ステーション」は、WBC世界フェザー級新王者となった長谷川が、試合の5日後に激闘を振り返る模様を放送した。

「負ければ、それなりに批判する人は沢山出てきますし、それみたことかと。二つも上げるからそうなるねんって言われるのは全部自分ですから」という長谷川は、バンタム級から3.6キロ増となるフェザー級での戦いにおいて、相手と距離をおき、パンチを貰わないよう試合に臨んだと語る。

しかし、序盤こそ、フアン・カルロス・ブルゴスに何発かパンチをヒットをさせたが、「(相手との距離が)遠いなって思いました。僕がミット打ちでやっているジャブ、ジャブ、ツーっていうパンチがあるんですよ。バンタムの選手とやる時は、大概当たるか、当たらなくても顔面をかすれるくらいなんですけど、全く届かなかったですね」と振り返った。

すると、「届く距離から、打ち合いをしようという考えに変わってましたね。フェザーでも通用するっていうのを見せたかったし、自分自身を知りたかった」と、その胸中を明かした長谷川。

5ラウンドに決まった左フックについては、「ハンマーパンチです。パワーパンチ。あれで結構倒れたんで、バンタムの時は。その感触を持ったままやったから余計狙った」と語り、階級を上げたことで、よりKOを奪うのが難しくなったことを説明しつつも、9ラウンドに決まった左のアッパーで、ブルゴスの右目を塞いだことに触れると、「あれ一発で腫れたんですよ。手が出なくなったでしょ、相手。一番印象深かったのが、そのアッパーですよね。真剣。スパッと切れる真剣。タイミングよかったですね。軽くてもシュッて切れる」、「相手がいつ飛んできたか分からないタイミングで飛んでくるのが効くパンチ。そういうパンチは軽くても効く。キレとタイミング、それがボクシング」と雄弁に語り、今後の戦いに自信をのぞかせた。