5週間、ホームに籠り切りのボーイズたち、この日はベガス郊外のカート場で、ゴーカートを運転し欝憤晴らし。ホームに戻っても、酒を煽り、家中を破壊する騒ぎへ。「もう少しの辛抱だ」と乱痴気騒ぎが収まる頃には、階段の手すりは全て壊され、ソファーが一階に投げ落とされていた。

準決勝最後の一戦は、チーム・ランペイジの本命CB・ダラウェイが登場。レスリングに秀でたグラップラータイプながら打撃センスもよく、既にHDNETファイツで全米デビューを果たしたキャリア6戦6勝のファイターだ。

そのダラウェイに対するケール・ヤーブローは打撃勝負の作戦を立てていたが、反対にミドルやパンチを決められ、命綱のスタンド戦で劣性を強いられてしまう。

そのままトップを奪ったダラウェイ、マウントからいいようにパンチを落とし、最後は亀状態のヤーブローにパウンドの連打。ここでレフェリーが試合をストップし、圧倒的な強さを見せつけ準決勝進出最後の一枠を獲得した。

「グラウンドへ行った時点で、ケールの心は折れていた。あとはレフェリーが試合を止めるまで、殴るだけさ」と、勝利はさも当然とばかりのダラウェイ。

これで準決勝進出の4人が決定。ジェシー・テイラー、アミール・サダロー、ティム・クレドゥアーがチーム・フォレスト。CB・ダラウェイは、ただ一人チーム・ランペイジから生き残りとなった。

誰がダラウェイにストップを掛けるのか。チーム・フォレストでは3人のサバイバーとフォレスト・グリフィンがミーティングを行う。「俺はあの生意気な態度が許せないんだ。奴と戦いたい者はいるか?」と3人に問うフォレスト。

真っ先に手を挙げたのが、テイラーだった。テイラーとダラウェイが戦えば、つまりそれはチームメイト同士サダロー×クレドゥアー戦が決定することになる。重苦しい雰囲気のミーティング、言葉が弾むことはなかった。

翌日、UFCジムにダナ・ホワイトが現れ、準決勝の対戦カード決定の話し合いが両コーチとともに行われる。が、何とランペイジが遅刻し、決勝進出を決める大切なミーティングは一方のチーム・リーダー抜きで行われることになってしまった。

ここでダナは、ダラウェイを筆頭に個々をミーティングルームに呼び、「決勝に上がるために誰と戦いたいか?」という性悪な質問を投げかける。

ダラウェーは一人、対戦相手を明言。クレドゥアーと戦いたいとダナとフォレストに伝えた。しかし、同じチームから3名が残ったフォレスト勢は、ハッキリとした意思表示ができない。格好良くダラウェイと対戦する気持ち、何とか決勝に残って優勝したい。そのために誰かが危ない橋を渡ってダラウェイを倒してくれないか――、そんな想いがそれぞれの胸に交錯する。

「いやぁ、昨日はずっとTVを見ていて寝坊した」とランペイジがやってきたところで、準決勝の対戦カードがダナの口から発表された。

TUFシーズン7、準決勝はCB・ダラウェイ×アミール・サダロー、ティム・クレドゥアー×ジェシー・テイラーに決定。フォレストは、「シーズンを制する者が、僕のチームから出ることを念頭においてカードを決めたんだ」とその理由を語った。

◆UFC THE ULTIMATE FIGHTER season.7 バックナンバー
【TUF7第9週】準決勝開始、トレードしても、完敗ランペイジ軍
【TUF7第8週】チーム・ランペイジの“エース”CB・ダラウェイ登場
【TUF7第7週】ランペイジ、判定にキレた!
【TUF7第6週】ランペイジ軍が初勝利!
【TUF7第5週】ランペイジ、試合後にキレる!
【TUF7第4週】サバイバル戦にフォレスト一位指名 クレドゥアー登場
【TUF7第3週】予想外の脱落者と生き残り戦本格化
【TUF7第2週】生き残り合戦終了、16人が本契約目指しUFCホームへ
【TUF7第1週】がスタート、コーチはランペイジ・ジャクソンとフォレスト・グリフィン