滋賀県彦根市の農産物直売所に設置された「おこめガチャ」

 ガチャガチャでお米を販売? 1回500円で300グラム、運が良ければ5キロの滋賀県産のコメが手に入る「おこめガチャ」が同県彦根市の農産物直売所に設置された。「地元米の魅力を知ってほしい」という東びわこ農業協同組合(JA東びわこ、同市)の新しい取り組みだ。(共同通信=小町梨央)

 3月下旬、同市平田町にある農産物直売所「やさいの里二番館」でおこめガチャ設置のセレモニーが行われた。JA東びわこによると、JAがコメを景品にしたガチャを運用するのは初めてという。

 500円でガチャガチャを回すと、コメとの引換券の入ったカプセルが出てくる。「みずかがみ」「ミルキークイーン」など全5種類で、全て彦根市をはじめJA東びわこエリアの1市4町で生産している。真空パックされたキューブ形(300グラム)の他、2キロや5キロのコメが当たることもある。購入した人は「今まで知らなかった品種に出合えて面白い」と話した。設置後20日間で約400回利用されたという。

 広報担当の藤野良祐さん(33)は「ガチャガチャを楽しんでもらいながら、普段買っている種類以外も手軽に挑戦してほしい」と期待を込める。

 カプセルの中にはJA東びわこが運営するウェブマガジンのQRコードが同封されている。地元の農家に関心を持ってもらおうという狙いだ。ウェブマガジンではコメ農家がおいしい食べ方を紹介している他、生産者の写真やコメ作りに対する思いを掲載している。

 藤野さんは「ウェブマガジンは農家の情熱を知れる媒体。若手もコメ作りに参入しており、そうしたことも多くの人に知ってほしい」と話す。

 近年では農家の高齢化や担い手不足に拍車がかかっている。農林水産省によると基幹的農業従事者は2000年は240万人だったが25年には103万6千人まで減少。このうち65歳以上は72万1千人と全体の約7割を占めている。

 「農家に思いをはせるきっかけに」と藤野さん。おこめガチャを全国に広げたいと意気込む。

 ◎農家の担い手不足

 農家の担い手不足 農林水産省によると、2025年の基幹的農業従事者は103万6千人で平均年齢は67.7歳。49歳以下の数は13万人と約1割だった。5年以内に農業経営を引き継ぐ後継者を確保している経営体の割合は全体で3割未満。農業生産基盤維持のため農地や施設などの経営資源やノウハウの次世代への引き継ぎ、計画的な経営継承促進が必要だ。

滋賀県彦根市の農産物直売所に設置された「おこめガチャ」

滋賀県彦根市「やさいの里二番館」