スタジアムツアー「ゼンジン未到とイ/ミューダブル〜間奏編〜」MUFGスタジアム公演を開催したMrs.GREEN APPLE(撮影・田中聖太郎写真事務所)

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Mrs. GREEN APPLEが5日、東京・MUFGスタジアム(国立競技場)でスタジアムツアー「ゼンジン未到とイ/ミューダブル〜間奏編〜」最終公演を開催した。

「ゼンジン未到」シリーズは、インディーズ時代より前の、ライブハウス規模のライブから続く、原点ともいえるライブシリーズ。このツアーでは、2度の国立競技場2日間公演と大阪・ヤンマースタジアム長居での2公演の計6公演を開催。国立で4日間開催は嵐以来2組目、バンドでは史上初の快挙となった。4月の国立2公演以外はすべてファンクラブ限定ライブながら、6日間で39万人を動員。最終日の配信も含めると、ツアー全体で57万人と熱狂を分かち合った。

収まることのない勢いと人気を象徴する豪華なライブとなった。大森元貴(29)が「僕らからの愛を受け取る準備はできていますか? どこまでも行きましょう。愛してるよゼンジン!」と叫びながら幕を開けると、1曲目の「Magic」を国立をオレンジに染めたJAM’S(ファンの総称)とともに歌い、1曲目から熱狂の渦を巻き起こした。続く「私は最強」「スターダム」でも7万個のペンライトを揺らし、序盤から大歓声に包まれた。大森は「ファンクラブ限定で国立競技場ですよ、どうですか?」と笑みを浮かべ、「正真正銘のJAM’Sしかいない。純度100%の愛情と勝負ですよ。愛し合いが始まりますよ」とあおった。

中盤には3人のソロ演出も採り入れ、良質な音を聞かせた。日が沈むと、火や水やレーザーを使った激しい演出で「ANTENNA」「クスシキ」「Loneliness」を歌唱。演出の激しさを上回るほどのサウンドと歌声で、暗くなった国立を魅了した。

途中雨がぱらぱらと落ちる場面もあったが、スタジアムの盛り上がりは尻上がり。先日オリコン史上最速でストリーミング10億回再生を突破した代表曲「ライラック」や、1月から始まったグループのフェーズ3最初の曲となった「lulu.」を披露し、ファンに熱を加え続けた。終盤も「青と夏」「コロンブス」「GOOD DAY」「ダーリン」と人気曲を続け、最後は盛大に花火を打ち上げた。藤澤涼架(33)は「JAM’Sのみんなとこうして集まって、声を出して、『私は最強』で泣いている子がいてグッときちゃった。心の底からライブを楽しんでくれてありがとう!」と感謝した。

この日が「ゼンジン未到」シリーズ開始から丸12年の記念日だという。アンコールでは藤澤が涙を流し、「みんなJAM’Sでいてくれてありがとう。みんなが好きでいられて、JAM’Sでよかったと思ってもらえるミセスにしていきたい」と、オレンジ色に染まったスタジアムに向かって叫んだ。

真摯(しんし)に音楽と向き合いながら長い年月をかけて積み重ね、築き上げた、ミセスにしかできない至極の音楽ショーとなった。大森は「すごいことだ。国立競技場4日間できるとか、スタジアムツアーができるとか、ファンクラブでここが埋まっていること、ありえない。でもありえた。本当に報われます。励みになります。『愛してる』って言葉はこういう時のためにあるんですね」と感謝を伝えた。

「今年からフェーズ3ということでやっているわけですけれども、目的地ではなく、現在地を大切にしようと掲げて始まった。半年がたちまして、こういうすてきな景色を見させてもらったり、日々いろんなエネルギーをもらったり、音楽を届ける先があることが本当に幸せです。

次かなえたいことを聞かれることが最近増えましたけど、とにかく独りよがりなものではなく、日々寄り添ってくれるみんなと一緒に何か景色を作っていきたい。僕が何か大きな目標を掲げるタームではなくなっていて、きっとフェーズ3ってそういうことなんだと思います。何かを掲げるよりも、みんなと一緒にミセスにしかできないことを作っていきたいと思います」

JAM’Sとともに、さらに大きなステージへと走り始めた。【野見山拓樹】