老後「年金14万円」では“賃貸”に住めない!? 練馬区は平均家賃「8万4793円」だけど、年金生活には高すぎる…「都営団地」なら“3万円”くらいで借りられますか? 家賃を確認
高齢者は民間の賃貸契約を断られやすい?
高齢者が新規に賃貸アパート・マンション等を契約しようとしても、以下の理由から不動産会社に入居を断られるケースが少なくないようです。
・保証人、緊急連絡先となる家族や知人がいない
・債務保証会社の審査に通りにくい(年齢制限がある等)
・孤独死などが発生した場合のリスクを懸念される
このため、国土交通省や厚生労働省では、社会福祉の観点から、高齢者の入居条件に関する法改正を進めてきました。
例えば、公営住宅では単身高齢者の入居や収入基準の緩和を行っています。また、自治体だけでなく、公的な目的で設立された法人団体が管理する賃貸住宅もあります。
・公営住宅
公営住宅は、公営住宅法に基づき、都道府県や市区町村等の地方公共団体が建設・管理し、主に低額所得者に向けて安価な家賃で提供される住宅です。管理する自治体により、県営住宅や市営住宅などの種類があり、都営住宅も含まれます。
・公社賃貸住宅
公社賃貸住宅とは、地方住宅供給公社法に基づき設立された「住宅供給公社(JKK)」が管理する賃貸住宅です。
・UR賃貸住宅
UR賃貸住宅は、かつての「日本住宅公団」などを前身とする「独立行政法人都市再生機構(UR)」が管理しています。
年金生活者が「都営住宅」「公社賃貸住宅」に住み替えるメリット
年金生活者の中には、高齢であることを理由に賃貸住宅への入居が難しくなるケースが考えられます。そのため、公営住宅では一定年齢以上の高齢者に向けた物件も扱っています。
以下は、都営住宅やJKK東京(東京都住宅供給公社)等が行っている高齢者向けサービスの例です。
・高齢者集合住宅(シルバーピア)
・高齢者等優先申込制度(シルバーウィーク)
・見守りサービス
・サービス付き高齢者向け住宅
・ケア付き高齢者住宅
・高齢者向け優良賃貸住宅
・シルバー住宅(東京都、大阪府のみ)
・見守りサービス
・高齢者相談窓口(シニアアドバイザー設置窓口)
これらの高齢者向け物件や支援制度により、年金生活者が年齢を理由に賃貸への入居を断られるリスクの減少が図られています。
練馬区の都営住宅では民間賃貸の半額以下の可能性も
東京都内で賃貸住宅に住む場合、どのくらいの家賃が必要か「練馬区」を例に解説します。
まず、総務省「令和5年住宅・土地統計調査」で示された、練馬区の1ヶ月当たりの平均家賃は「8万4793円」、そのうち主な生計者が65歳以上の世帯の場合は「7万4302円」です。
一方、東京都住宅政策本部が参考例として掲載している「練馬区上石神井」の都営住宅では、以下の金額で家賃が設定されています。
・2DK(和6・4.5・DK)36平方メートル:1万7600円~3万8600円
・3DK(和6・6・4.5・DK)55平方メートル:3万300円~6万6600円
実際の家賃は、築年数や立地条件、入居者の所得区分等の条件に左右されますが、平均家賃を大きく下回る家賃で住める可能性があります。
無理なく生活できる家賃の目安は、一般的に手取りの3分の1程度とされます。掲題のように月14万円の年金であれば、家賃7万4302円で50%越えとなる民間賃貸よりも、2DK・3万8600円で30%以下に収まる都営住宅のほうが家計に余裕を持たせやすいと考えられます。
まとめ
年金生活の高齢者にとって、都営住宅は家賃負担を押さえる有力な選択肢の1つといえるでしょう。ただし、入居希望者が多い住戸は抽選となるため、望むタイミングですぐに入居できるとは限りません。また、同時に複数住居への申し込みができないため、入居前提で予定を組むのは控えたほうが良さそうです。
出典
総務省 統計局統計調査部国勢統計課 令和5年住宅・土地統計調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

