世界ラリー、復活ヒョンデが快走も首位陥落の“痛恨ヒット”…オジエと超接近の優勝争いもフロント大破、悔やまれる瞬間

【WRC 世界ラリー選手権】第8戦 アクロポリス・ラリー・ギリシャ
6月28日まで開催されたWRC(世界ラリー選手権)第8戦はトヨタのセバスチャン・オジエが通算69勝目をあげた。一方、今季ここまで苦戦したヒョンデは、最終日までティエリー・ヌービルがトップ争いを繰り広げ勢力図の変化を印象づけたものの、複数のアクシデントに見舞われ、惜しくも2位でフィニッシュとなった。
今季は開幕からトヨタが絶好調で、第6戦のラリー・ポルトガル以外、全勝をマークしている。一方のヒョンデは、ポルトガルでヌービルが一矢報いたものの、タイヤのセットアップ不足などにより、ターマック(舗装路)での苦戦が続いていた。しかし今大会ギリシャ以降は、グラベル(未舗装路)ラリーが続く。後半戦に期待が高まっていたところで、案の定、ギリシャではヌービルがSS4でトップに立つと、デイ2、デイ3と、オジエを2位に従えながら、総合首位を堅持していた。
しかしギリシャの路面は、石や砂が多く、固く尖った岩があったり、激しい凸凹が見られる箇所もあるため、タイヤや足まわりにダメージを負いやすい。ヒョンデの同僚アドリアン・フルモーをはじめ、多くのドライバーがトラブルで失速していった。
「パワステに問題があったが、なんとか到着できた」
そして迎えたデイ3最後のステージSS13、コース両端に土壁が作ってあるエリアで、ヌービルが操るヒョンデ i20 N ラリー1は限界まで攻め込み過ぎたのか、勢い余ってこの壁にボディ左側を激しくヒットさせてしまう。その後なんとかフィニッシュまで漕ぎ着けたが、マシンを見ると左側のボディパネルが剥がれるほどのダメージを負ってしまった。
ピエール北川氏によれば、「冷却系にもダメージを負って、この後リエゾン(移動区間)が128kmあって心配だったんですが、なんとかサービス(整備)で復活できましたね」とのこと。ヌービル本人も「パワステに問題があったが、なんとか(サービスまで)到着できた」と報告している。
その後のヌービルは、最終日デイ4朝のSS14でオジエに首位を譲ると、最終ひとつ手前のSS16ではリアタイヤのパンクに見舞われゲームセット。あと一歩のところで優勝を逃したヌービルだったが、次戦以降も復活を遂げたヒョンデの奮闘を見守りたい。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2026』/(C)WRC)
