「胸を張って帰ってほしい」ブラジル代表守護神が号泣の田中碧にかけた言葉 激闘直後に示した敬意「これがサッカー。日本は評価されるべき」【W杯】

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田中を抱きしめ、言葉をかけるアリソン(C)Getty Images

 勝者となった者たちの敬意に溢れた振る舞いが反響を呼んでいる。

 現地時間6月29日、北中米ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦が行われ、ブラジル代表は日本代表に2-1で勝利。2002年の日韓大会以来となる世界一に向けた一歩を踏み出した。

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 29分に佐野海舟のゴールで先制をされる苦しい幕開けとなった一戦だったが、“サッカー王国”の威信をかけていたブラジルは、0-1で迎えた後半に反撃開始。日本守備陣を自陣深くに釘付けにすると、56分に攻め上がったカゼミーロがヘディングで同点弾をゲット。さらに後半アディショナルタイム5分には、敵ペナルティーエリア前でボールを奪取し、最後は途中出場のガブリエル・マルティネッリが逆転弾を流し込んだ。

 とくに前半は苦しんだ。ボールこそ支配したブラジルだったが、出足の鋭かく、プレスのかけ方も組織立っていた日本の守備陣に付け入る隙はなし。左ウイングのヴィニシウス・ジュニオールを起点に打開を図ったが、なかなか切り崩せずに手を焼いた。

 だからこそ、なのだろう。試合直後に守護神のアリソン・ベッカーは、ピッチ上で落胆し、茫然自失状態となっていた日本代表選手たちと互いの健闘を称え合った。とくに自身のボール処理の誤りから決勝弾を招き、大粒の涙を流した田中碧に対しては、言葉を交わしながら抱擁をした。

 ブラジル・メディア『UOL』によれば、日本のメンバー全員に対して、握手を求めた33歳のベテランGKは、「彼らに対して何か特別な言葉を言ったわけではない」と吐露。その上で、「ただ、僕は『胸を張って帰ってほしい。本当に凄い戦いぶりだったよ』と伝えただけだよ。(ドラマチックな展開に)これがサッカーで、ああいうミスが起きるのは試合の一部だ」と胸の内を明かしている。

「ハーフタイムにチーム編成やプレースタイルを変え、相手の弱点を突く術を模索した。それぐらいに日本の守備はとても高く評価されるべきだと思う」

 世界屈指の名手が送った「胸を張って帰ってほしい」。その言葉は、今大会に日本が強さを証明していると言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]