スポニチ

写真拡大

 ◇サッカーW杯北中米大会

 FIFAワールドカップ(W杯)で1次リーグF組を2位通過した日本代表(FIFAランク17位)は29日(日本時間30日)、米テキサス州ヒューストンで開催される決勝トーナメント1回戦でブラジル(同5位)と激突する。森保一監督(57)は28日(同29日)に試合会場で前日会見に臨み、PK戦に突入した際のキッカーを指名制にすることを明かした。

 決勝トーナメントでは90分で勝負が決しない場合、延長戦に突入。それでも勝負が決しなければPK戦で決着をつける。前回22年カタールW杯で日本は決勝トーナメント1回戦のクロアチア戦でPK戦の末に敗退。当時は最終的に選手の挙手制でキッカーを決めたが「今回はPK濃厚ぐらいになればキッカーの順番を決めておきたい。今回は挙手制ではなく私が最後に決めて、選手たちに蹴ってもらおうと思います」と説明した。

 実は4年前もPK戦キッカーの順番は事前に決めていた。だが、試合状況やその場の雰囲気を見て、延長後半が終了後に立候補制への変更を決断。選手に蹴りたいかを聞き、勇気を持って手を上げた選手に託した。その結果、4人中3人が失敗。森保監督は当時をこう振り返っている。

 「自分が全ての責任を負うつもりでいても、失敗すれば選手に重いものを背負わせてしまう。ただ選手の“俺が行く”という思いも尊重してあげたい。勇気を持って手を挙げることは必ず選手の成長につながるので、背中を押してあげたい思いは常にあります」

 目先の勝利だけではなく、選手の成長を考えて挙手制に変えた4年前の決断は、日本サッカーの未来を考える森保監督らしいといえる。今回も選手の気持ちを尊重したい気持ちはあるが、指名制に変えた裏には明確な理由がある。

 W杯カタール大会後の4年間の活動期間中はPK練習を継続。キックのコースや成功率などのデータを取り、各選手にも「蹴るなら何番を蹴りたいか?」と聞き取りも行っている。4年間の積み上げがあるからそこ、森保監督は自信を持って指名した選手をキッカーとして送り出す。