映画系YouTubeチャンネル「サイ-SYK CHANNEL-」のつるみん氏が、「【エディントンへようこそ】実際どうだった...?ミッドサマーの監督最新作を徹底解説※後半ネタバレあり」と題した動画を公開。『ヘレディタリー/継承』や『ミッドサマー』で知られるアリ・アスター監督の最新作『エディントンへようこそ』をレビューした。同氏は本作を、フェイクニュースやBLM運動といった現代社会の問題を映し出した「現実的皮肉」に満ちた作品だと分析している。

本作の舞台は、コロナ禍でロックダウンされた2020年のアメリカ・ニューメキシコ州の小さな町「エディントン」。マスク着用を巡る対立や陰謀論が渦巻く中、保安官と市長の選挙戦が繰り広げられる物語だ。主演のホアキン・フェニックスをはじめ、ペドロ・パスカル、エマ・ストーンら豪華キャストが集結したことでも注目を集めている。

つるみん氏は、本作がホラーではないとしつつも、「個人的にはアリ・アスター作品史上イチ、現実的皮肉。つまり今の我々に隠されたメッセージが散りばめられている」と指摘。監督がニューメキシコで育った背景もあり、「力の入れ具合、メッセージ性というものはナンバーワンだった」と評価した。

特に重要なテーマとして「BLM運動」を挙げる。劇中で登場する「I can't breathe(息ができない)」というセリフは、2020年に起きたジョージ・フロイド氏殺害事件で彼が発した言葉であり、同運動のスローガンでもある。つるみん氏は、主人公がこの運動を自らの犯罪の隠れ蓑に利用する展開に触れ、作品に込められた痛烈な社会風刺を解説した。
もう一つのテーマは「フェイクニュースと陰謀論」。情報が届きにくい田舎町で、人々がいかに簡単に不確かな情報を鵜呑みにしてしまうかの怖さを描いていると説明。監督の「銃の代わりにスマホがある西部劇」という言葉を引用し、広大な土地とは対照的に、人々の不安や葛藤が「小さくて薄いスマートフォンの中に閉じ込められている」という皮肉な構造を解き明かした。

動画の総括として、同氏は登場人物のほとんどが不幸な結末を迎える一方で、真の勝者はIT企業が象徴する「資本/テクノロジー」であったという皮肉なラストを強調。本作は、現代社会に蔓延するSNSの恐怖や情報リテラシーの問題を、アリ・アスター監督らしい手法で鋭くえぐり出した作品であると結論づけている。

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