プーチ、上半期売上7.7%増 「 バイレード 」「ペンハリガン」などニッチ香水がけん引

記事のポイント プーチは2025年上半期に売上23億ユーロを達成し、全カテゴリーで成長を示した。 バイレードを中心とするニッチフレグランスが二桁成長を遂げ、売上の73%を占めた。 シャーロットティルベリーは米Amazon進出を控え、アジア市場での展開も拡大している。
プーチ(Puig)は2025年上半期も好調を維持し、売上高は前年同期比7.7%増の23億ユーロ(約3966億円)に達した。シャーロットティルベリー(Charlotte Tilbury)、バイレード(Byredo)、ラバンヌ(Rabanne)といったブランドを擁するスペインのコングロマリット企業であるプーチは、9月9日に発表した上半期決算で、全カテゴリーで成長を記録した。香水・ファッション部門では6.5%、メイクアップ部門で1.4%、スキンケア部門で8.1%の伸びを示した。同社は2025年通期の見通しを据え置き、前年同期比6〜8%の収益増加を見込んでいる。
ニッチフレグランスの二桁成長
プーチのCEO、マーク・プーチ氏は9月9日の決算発表で、特にバイレードの牽引によりニッチフレグランス部門が二桁の成長を遂げたと述べた。プーチは2022年にスウェーデン発のバイレードを10億ドル(約1473億円)で買収した。6月にバイレード創業者のベン・ゴーラム氏がバイレードからの退陣を発表し、ニッチフレグランスのパイオニアである同ブランドが、ゴーラム氏不在下でどのように事業を展開していくのかという疑問が残った。プーチは、ラルチザン・パフューム(L’Artisan Parfumeur)やペンハリガン(Penhaligon’s)などのニッチフレグランスメゾンを傘下に収めている。
プーチは、フレグランス事業の勢いは今年後半に鈍化すると予測しているものの、緩やかな一桁成長を見込んでいる。しかし、関税問題やこれからのホリデーシーズンの到来により、全体的な見通しを予測することは困難だと付け加えた。バイレードのようなニッチブランドや、ジャン・ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)のようなデザイナーブランドを含むフレグランスは、2025年上半期のプーチの売上高の73%を占めた。
「フレグランス業界ではクリスマスがもっとも重要なシーズンだが、小売業者からのフィードバックもまだ得られておらず、関税の影響による結果についてもまだすべての答えは得られていないため、予測するには時期尚早かもしれない」とプーチ氏は語った。
地域別の成長とアジア市場の強さ
プーチはヨーロッパのブランドを多数抱える一方で、その成長の多くはヨーロッパ以外の地域からもたらされている。アジア太平洋地域では14.7%、南北アメリカでは6.5%の大幅な売上高成長、そしてEMEA地域は2025年上半期に3.9%の成長を記録。プーチは、アジア太平洋での成長は、韓国と日本での好調な業績に加え、今年上半期にシンガポールとマレーシアでポップアップストアを開催したシャーロットティルベリーのアクティベーション拡大によるものだと説明した。
プーチは、メークアップ部門で全体的にもっとも好調なブランドとして、シャーロットティルベリーを挙げた。このカテゴリーでは、エスティ ローダー カンパニーズ(The Estée Lauder Companies)などの競合が苦戦している。プーチは9月9日の決算で、メイクアップアーティストが創業したシャーロットティルベリーは2025年第3四半期に米国Amazonでの販売を開始する予定だと述べた。
経営体制の強化
さらにプーチ氏は新たに副CEO職を設けることを発表した。この役職には、1998年から同社に在籍するホセ・マヌエル・アルベサ氏が就任する。アルベサ氏の新しい職務内容の詳細については明らかにされていない。
プーチ氏は9月9日の決算報告でこう述べた。「私がCEOに就任してから約20年が経ち、会社は6倍以上に成長した。当社が直面する複雑性と課題への対応を強化するために、取締役会とともにホセ・マヌエル・アルベサ氏の副CEO就任を決定した」。
[原文:Puig reports double-digit growth in niche fragrance, gears up for Charlotte Tilbury launch on Amazon]
Emily Jensen(翻訳・編集:ぬえよしこ)
