デンソーが東京の新オフィスをお披露目! 首都圏での”新たな価値提供”を目指した最新拠点の内部を見学してみた

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2025年1月から本格スタートした新東京オフィスを報道陣向けに公開

 愛知県刈谷市に本社を構える自動車関連パーツ大手のデンソーが2025年2月28日、東京新オフィスの一部を報道陣に公開しました。新オフィスの主な機能はソフトウエア開発ですが、新橋と虎ノ門の中間の位置に拠点を設けたことで、産官学連携やユーザーとの接点を持つ機能、さらにアーティスト支援など、多彩な役割を持たせることを狙っているようです。

デンソーの新しい東京オフィスが入る新虎安田ビル

 デンソーといえば、自動車関連制御系のエレクトリフィケーション(電動化)システム、燃料系のパワートレインシステム、エアコン関連のサーマルシステム、ADAS(先進運転支援システム)系のモビリティエレクトロニクス、それらを総合した先進デバイスなど、多くの分野で活用されているのをご存じの人も多いと思います。

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 もっと一般的で身近なものといえば、「QRコード」です。商品タグや飲食店の注文、イベント会場の入場管理など、多くの場面で見かける機会がありますが、それも子会社のデンソーウェーブが開発したものです。そのほか工場で稼働するロボットアームの開発や、フードバリューチェーンも手がけています。

拡大した東京エリアの拠点を2カ所に集約

 創業年の1949年には東京に営業拠点を設け、1989年には東京支社を開設し、官公庁との連携強化や渉外機能も持たせます。2016年に東京支社を品川から日本橋に移転拡大、2018年に品川にGlobal R&D Tokyoを開設、2020年にGlobal R&D Tokyo Hanedaを開設するなど、東京エリアにも順次開発拠点を設けてきました。

 直近では東京エリアに6拠点、グループ全体では13拠点と多くの拠点ができましたが、営業、技術、新価値領域、広報渉外、ITなどバラバラにあると何かと不便ということもあり、9つのグループ会社が新東京オフィスに集結することになりました。

東京エリアにおけるデンソーの拠点を大きく2つに集約

 新橋・虎ノ門エリアの新東京オフィスでは、ソフトウエア開発はもちろん、SoC開発(ひとつの半導体チップに複数の処理機能を持たせること)、AI(人工知能)研究、フードバリューチェーン事業の推進を行っていくと言います。営業や広報渉外部門など、バックオフィス部門も統括して設置しています。

 Global R&D Tokyo Hanedaには、開発はもちろん、自動運転の実証実験ができるスペースを設けるなど、2拠点で全ての事業領域をカバーできるようになっています。

 2025年1月に実施したオフィス集約により、オフィスに関するコストも2割削減できたそうです。

ソフトウエア開発などを中心とした「人材確保」も狙いに

 新橋・虎ノ門地区は本社の愛知県刈谷市や、羽田のR&Dセンターとの連携、全国各地へのアクセス性の良さがあるだけでなく、官公庁が多くある霞ヶ関へのアクセスの良さもあります。

 同業のソフトウエア開発会社が東京には多くあることから、さまざまなコラボレーションの実現や、異業種コミュニケーションが盛んになることも期待。さらに産学連携を図る際の各種大学などとの連携も想定しているそうです。

デンソーの東京エリアや新オフィスの概要について説明する経営役員・東京支社担当 の横尾 英博 氏

 昨今競争が激化しているソフトウエア開発の人材確保についても、新卒やキャリアアップも含め、東京という日本全国から人材が集まるエリアに新拠点を設けることで、より確保しやすくなると考えているとのことです。

 また、新東京オフィスではアーティスト支援にも取り組む方針で、その一環として、オフィスビルを舞台にアートと都市活動を融合させる実験的な取り組みである有楽町アートアーバニズム「YAU(ヤウ)」のプロデュースにより、「デンソー×YAU共創アートプロジェクト」を始動させています。

 第1弾としてアーティストの奥村研太郎氏による映像作品をエントランスにて映し出しています。第2弾に向けてデンソーの取り組みや事業所を見学することでインプットされたイメージを再現する映像作品の作り込みも始まっているそうです。

 エントランスは広さもあり、映像作品だけでなく彫像やフラワーアレンジメントなど、多くのアーティスト作品を展開していく予定だと言います。

未知のインターフェースを人はどう感じ取るか? 研究拠点のラボも

 新しいシステムを作った際、ユーザーが実際に使ってみた際の感想や印象などを検証するラボ「experience Lab」も設置。新しいインターフェースを見た時に人はどう反応するのか、どのようなイメージを持るのかということを、「UXキーワードカード」というカードを用いたり、インタビューを行ったりすることで検証するそうです。

 専門家や有識者などの検証も含め、映像や音声を確認してエンジニアやリサーチャーなどにフィードバックしていくための部屋となります。

 ラボ機能を持たせるにあたってユーザーが訪れやすい場所という意味でも、新橋・虎ノ門エリアを選んだということがあるようです。

experience Labで未知のインターフェースを体験した時、人はどう感じ取るのかなど検証をしている

 新東京オフィスには、オープンスペースの「集 TUDOI」や、昼食や間食を提供するカフェスペース、無人型コンビニエンスストアなど、従業員向けの施設も充実。

 サラリーマンの聖地と呼ばれる活気にあふれた新橋エリア、オシャレで感度の高い業種などがそろ虎ノ門エリアの間にあり、従業員の満足度アップにも貢献しているとのことです。