(写真提供:Photo AC)

写真拡大 (全2枚)

若くても気づかいが出来る落ち着いた人がいる反面、年齢を重ねていても、幼稚で自己中心的な人もいたりします。一方「あの人は大人だとまわりから言われる人には、自然と人が集まってくる」と話すのが、働く人を元気づけるベストセラーを輩出してきた作家・有川真由美さん。今回、有川さんの新著『30歳でも大人な人 50歳でも子供な人―人間関係も仕事も全部うまくいく大人になる97の方法』から、信頼される大人になるための方法をご紹介します。

【書影】あの人、大人だね、とみんなに言われる人はここが違う。有川真由美『30歳でも大人な人 50歳でも子供な人―人間関係も仕事も全部うまくいく大人になる97の方法』

* * * * * * *

「余計なお世話」には、緩い変化球で返す

30代独身の友人は、50代以上の女性たちから「結婚はしたほうがいいよ。だれかが隣にいたほうが心強いから」などと価値観を押しつけられることがあるとか。

そんな人は、大抵、マウントが入っているもの。

ついムッとして「余計なお世話です」とか「いえ、一人でも生きていけますから」などと直球の応戦をすると、平行線の議論になりがち。

友人はいつもこう答えているといいます。

友人の答え

「私、『独身は自由で羨ましい。結婚なんてしなくてもいいわよ』って言われることも多いんです。『結婚したほうがいい』って言える人は、本当に幸運な結婚で、相手もよかったんだと思うんですよ」

大人の対応に、相手も「あら、そうかしら」とにっこり。

相手の価値観を否定も肯定もせずに、論点ずらしの緩い変化球を投げることで、だれも嫌な思いをしなくて済むのです。

友人は高齢者が多い田舎に移住して、可愛がられる存在になっています。

相手の気持ちがほぐれるワンクッション

高齢者から「畑でとれた野菜をあげよう」「草を刈ってあげる」「いい仕事を紹介してあげる」と、ありがたい親切も、余計なお世話もあるようですが、彼女はまず、「ご親切にありがとうございます」「さすが**さんですね」などと感謝と敬意を示します。

このワンクッションがあるだけで、相手の気持ちがほぐれるのです。


(写真提供:Photo AC)

そのうえで、「今回は要らないです」「ちょっと考えてみますね」「せっかくなら、こういうのが欲しいな」と素直に伝えて、選択権は自分にあることを示すと、余計な期待感も抱かせずに、やんわりとかわすことができるといいます。

相手の価値観や親切を、けっして否定しないのが大人の対応。

「感謝」と「敬意」

大人は「さまざまな価値観があり、選ぶ権利はいつも自分にある」ということがわかっています。

だから、相手がぐいぐいと親切の押し売りをしてきても、笑顔で余裕の対応をするのです。

事あるごとに「感謝」と「敬意」を示しておくと、正直な自分でいられます

※本稿は、『30歳でも大人な人 50歳でも子供な人―人間関係も仕事も全部うまくいく大人になる97の方法』(興陽館)の一部を再編集したものです。