2023年2月14日(火)、Appleが開発するOSの最新バージョンとなる「iOS 16.3.1」と「iPadOS 16.3.1」の配信が開始されました。これらは「CVE-2023-23514」や「CVE-2023-23529」といった脆弱性に対処するためのアップデートです。

About the security content of iOS 16.3.1 and iPadOS 16.3.1 - Apple Support

https://support.apple.com/en-us/HT213635

iOS 16.3.1 now available for iPhone users, here’s what’s new

https://9to5mac.com/2023/02/13/ios-16-3-1-now-available-for-iphone-users-heres-whats-new/

Appleがリリースした「iOS 16.3.1」および「iPadOS 16.3.1」は、以下の重要なバグ修正とiPhone用のセキュリティアップデートが含まれます。

・iCloudがAppで使用されていると、iCloud設定が応答しない、または間違って表示される場合がある問題

・Siriからの“探す”リクエストが機能しない場合がある問題

・iPhone 14とiPhone 14 Proモデルでの衝突事故検出の最適化

加えて、Apple公式のセキュリティページでは以下の2つの不具合に対処したと記されています。

◆問題:カーネル(CVE-2023-23514)

アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

対象:

iPhone 8以降、iPad Pro(全モデル)、iPad Air 第3世代以降、iPad 第5世代以降、iPad mini 第5世代以降

対処:

メモリ管理を改善し、use after freeの問題に対処しました。

◆問題:WebKit(CVE-2023-23529)

悪意を持って作成されたウェブコンテンツを処理すると、任意のコードが実行される可能性があります。Appleはこの問題が積極的に悪用された可能性があるという報告を認識しています。

対象:

iPhone 8以降、iPad Pro(全モデル)、iPad Air 第3世代以降、iPad 第5世代以降、iPad mini 第5世代以降

対処:

チェックを改善することで、タイプの混乱問題に対処しました。

「iOS 16.3.1」および「iPadOS 16.3.1」へのアップデートは、設定アプリを開いて「一般」→「ソフトウェアアップデート」の順にタップし、以下の画面で画面下部にある「ソフトウェアアップデート」をタップすればOKです。



ただし、iOS版のGoogle フォトアプリを利用しているユーザーがiOS 16.3.1にアップデートすると、Google フォトがクラッシュしてしまうという不具合が報告されています。

PSA: Don't update to iOS 16.3.1 if you're a Google Photos user

https://9to5mac.com/2023/02/13/google-photos-crash-iphone-ios-16-3-1/



iOS 16.3.1にアップデートするとGoogle フォトがクラッシュして開けなくなってしまったと報告しているユーザーは、ソーシャルメディア上で複数確認できます。Daniel MéndezさんはiOS 16.3.1にアップデートしたiPhoneでGoogle フォトを開くと即クラッシュしてしまう様子を画面録画してTwitterに投稿しています。





Apple関連メディアの9to5Macは複数の読者から同様のバグについて報告を受けており、実際にiOS 16.3.1にアップデートしたiPhoneでGoogle フォトを開いてアプリがクラッシュすることを確認することもできたそうです。ただし、GIGAZINE編集部員がiOS 16.3.1にアップデートしたiPhoneにGoogle フォトをインストールしてみたところ、問題なくアプリを起動・使用することができたので、設定やバージョンによっては問題なく利用できる可能性があります。

9to5MacはGoogleにこのバグについて問い合わせを行っていますが、記事作成時点ではコメントは得られていません。