ーーTBS「報道特集」の村瀬と申します。広域強盗の件についてお伺いします。「報道特集」では2020年にフィリピンの収容所から特殊詐欺が行われていることについて放送しました。その際には、中から強盗が行われているということについて、日本警察に通報したという方の証言も放送しています。

また今回取材すると、あのグループが人の命も奪いかねないような凶暴なグループであるということについて、具体的な情報とともに日本警察に情報提供したという人の証言も得ています。それ以来2年近く経って、事ここに至るまで送還が実現していないわけですけれども、この間の日本警察の対応は適切だったと大臣はお考えでしょうか。

お答えします。日本政府といたしましてはフィリピン当局に対し、2019年11月以降順次退去強制の要請を行ってきました。何もしていないということではございません。今般、改めて早期の退去強制を要請し、フィリピン当局において積極的に対応をしていただけるものと承知しているところであります。この間のことがお話がございましたが、我々といたしましては、順次退去強制の要請を行ってきた、ただ我々は要請する立場ですから、フィリピン当局においてどういう風に検討が行われてきたのか、ということにつきましては国家公安委員会委員長としてお答えする立場にはないということを、どうかご理解を願いたいと思います。いずれにいたしましても被疑者の身柄の確保に向けたフィリピン当局との調整が迅速に進められるよう、引き続きしっかりと警察を指導して参りたいと思います。

ーー大臣すいません、やはりですね、強盗殺人という、強盗で人が亡くなるという重大な事件が起きて初めてですね、肝心のグループの幹部の強制送還に動き始めたということからすると、重大な事件が起きない限り、逆に事は動かなかったのではないかという風にも見えてしまう。そのことについて不安に思う国民も多いと思うんですけれども、この間の日本警察の対応について反省点など大臣の考えがあればぜひお伺いしたいんですけれども。

今、今回初めてというお話がありましたが、あの、繰り返しになりますがそういうことはございません。我々といたしましては、容疑者はフィリピンで拘束されている、そのことは3年ほど前からわかってましたから、2019年秋以降、順次それらについて、こう働きかけをしてきた。まあ、しかし、結果としてそれが実現できなかったというのは、残念ではございますけど、とにかく今、フィリピン当局の方もできる限り日本の要請に応えたいという意向を示しているようでございますので、この機会に是非とも早期の…強制送還を図るよう頑張って参りたいと思います。

まあ今回の事件で強盗殺人という大変ショッキングな事件がございました。お亡くなりになられました、被害者のご冥福を本当に心よりお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆さまにお悔やみを申し上げたいと思います。こういうショッキングなあれがなければ動かなかった、ということは、そういう事はございませんので、その点だけどうかご理解をいただければという風に思っております。

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