子ども同士の人間関係は大人が思っている以上に複雑です。ときには小さなケンカが教師や親をも巻き込んだ大きなトラブルに発展することも。ESSE読者321人にアンケートを実施し、子ども同士のトラブルついて詳しく聞いてみました。

親も教師も見ていないところで多発する子どもトラブル

学校や家庭ならば、教師や親など大人の目がありますが、登下校中やSNSなどでは、遊びのつもりだったイタズラがどんどんエスカレーションしてしまう場面が多いようです。

●意外と多い!登下校時のトラブル

「下校時に5分の距離に1時間かかることが多く、心配して見に行ってみました。すると、同じ下校班のメンバーが、縁石でお茶を飲んでいたり、落ちてるものを拾って遊んでいたり、人のお家に勝手に入っていたり…。わが子は、みんなが歩いてくれるまでじっと待っていて、ランドセルが肩に食い込んで真っ赤になり、トイレも間に合わなかったり、散々な思いをしました。そういう子の親に限って見に来たりしないので、どうしていいかもわからず、いまだに赤ちゃんと弟を連れて学校まで迎えに行っています」(埼玉県・29歳)

小学校時代に登校班のなかで、1人だけ仲間外れにされたという人もいました。ただ家が近所というだけで、気が合うわけではない友達と過ごす登下校の時間。トラブルになった時には親同士も気まずさが大きいですよね。

●ケガやいじめの被害に遭っているのに!親側の温度差

「下校中、足をひっかけられて息子が転び前歯が欠けた。しかし相手側はお互い様だよねと言ってきただけでした」(愛知県・40歳)

「通学班で1人の子と仲違いし、通学中に悪口を言われたり1人になるように歩かれたりしました。相手の親さんにも一度話したがまったく状況を知らず。その後も相手の子の態度が変わらなかったので担任の先生に相談しました。しかし今も、状況は変わっていないです」(岐阜県・41歳)

加害者側の子どもは親に状況を軽めに話しているケースもあります。一方で、親同士の価値観や常識にも差がある場合、なかなか双方の話し合いだけで解決させるのは困難かもしれませんね。

●SNSの悪口。親も教師も巻き込まれる騒動に

「SNSで悪口を書いた書いてないでもめました。友達Aが友達Bに悪口を言われてることを伝えといた方がいいと言われ、友達Bに伝えた娘。その内容を友達Bの母が見てしまい、どうしてそういうことをメールしてくるの! と学校に怒鳴り込みに来て、先生が娘と友達Aの家に事情聴取しに来ました」(北海道・26歳)

SNSでの陰湿なやり取りは、読んでいて気分がいいものではありませんが、履歴を追いやすいため、いじめなどが起きた場合、複雑な人間関係の全容解明につながりやすいという側面もあります。

●思春期のSNSトラブル。受験や進学後の生活に影響することも

「好きじゃない男子からクリスマスプレゼントをもらいました。持っているデザインとかぶったので、『センス合うね』と言ったのに、クラスメイトが『センス0』とインスタでつぶやき、卒業まで学校と親を巻き込んでもめました。受験と重なったので本当に大変でした」(埼玉県・45歳)

「小学校でずっと仲よしだったお友達。卒業式の前の1週間前から学校に来なくなり、娘に聞くとグループから抜けたからわからない。あんなに仲よくしていたのに、突然お互いにしゃべらなくなりました。中学生になってからは一言もしゃべっていないみたい。親同士も仲がよかったので気まずいです」(富山県・35歳)

子ども同士の仲違いがエスカレートし、親や担任の先生でも埒があかず、教育委員会まで登場したという人もいました。最終的には、クラス替えをして終息したとのことですが、友達との関係性がこじれてしまった場合、学校生活に苦しさを感じる子どもも少なくありません。

●無理をせず、学校へいかないという選択肢も

「周りのママ友さんのお子さんで、女のお子さんはとくに友達トラブルで学校に行きたくない…というのをよく聞きます。無理して行かせるのではなく、休みたければ休ませている方もいらっしゃいます。昔は行かないといけないという考えが多数だったと思いますが、今はSNSが普及して新たな問題も増えてるのもあるし、時代も変わったので、無理せず休ませるというやり方もありだと思います」(滋賀県・48歳)

親が友達を選ぶのはアリ?子どもを守ることと過保護のバランス

大きなケガや事故、深刻ないじめにつながる前に、親が対処できることとは?

ここからは、子ども同士のトラブルの末、友達との距離を置くようにアドバイスしたというエピソードをご紹介します。

●真冬の池に突き落とされても親は知らん顔…

「放課後に預けられている祖母の家がわが家に近いらしく、ほかの学校の2学年年下の男の子がよく遊びの誘いに来ていました。しかし遊びの延長で乱暴な言葉を吐いたり、石を投げつけてきたりということが多々発生。息子も嫌がっていたので、断るように。ところがある冬、息子がほかの子と遊んだときにその子も混ざってきたそう。その子に押されて池に落とされびしょ濡れで帰ってきました。その子が親にちゃんと伝えていたのかは分からず、親が関わらないなら今後危ないことがありそうなので、その子と遊ぶのを禁止にしました。息子も賛成で、その子には、『お母さんにもう遊ぶなって言われたからもう遊ばない』と伝えたそう。『分かった。ごめんね』と言ってきたそうで、それからはその子を見なくなりました」(東京都・42歳)

●叱らない方針のママ。子どもはわがまま放題で暴力まで…

「近所の女の子のママが、自分の子どもを叱りません。そのため、わがまま放題で自分の思いどおりにならないと泣きわめいたり暴力を振るったりすることがありました。突き飛ばされてアスファルトにひっくり返ったり、ボールをぶつけられた子もいました。危険だし、影響を受けてしまうのが心配でした。わが子には、会ってもその子と関わらないようにきつく言って聞かせ続けました」(埼玉県・37歳)

常識の範囲やしつけは家庭ごとに価値観が違うので、口出しはしにくいもの。しかし、自分の子どもが大きなケガをさせられてからでは遅いですものね。このケースでは、お子さんたちも成長し、最近では相手の子もやっと少し激昂することが減ったそう。しかし、いまだに警戒はしているといいます。

いじめられたと嘘をついた近所の子ども

「男の子のグループでよくつるんでいる子たちがいます。ケガもしょっちゅうで、泣いて帰ってくることがあってもそれはお互い様、仕方がないと思っていました。がある日の朝、7時半ごろピンポーンとインターフォンが鳴り、出てみるとその同級生の中の1人の親でした。言い分を聞くと、昨日の学校帰りに子どもがウチの子にいじめられた、ランドセルをつかまれて放り投げられた、と言う内容でした。
普段から学校帰りにウチの近所で遊んで帰っていて、しょっちゅうランドセルも自ら放り投げている感じでしたし、一方的に言い分を聞かされ帰っていかれて、本当によくわからなかったです」(岐阜県・43歳)

この方が、学校の先生にも間に入ってもらって話し合いをしたところ、子ども同士のいざこざ自体は、結局そんなに大した内容でもなかったらしく、余計に相手の親の対応に悩まされたといいます。
「あまり言ってはいけないと思いましたが、ちょっと子どもに距離を置くように言ってしまいました。」

親同士がつき合いにくいからといって、子どもの交流を制限するのはよくありませんが、トラブルの芽を事前につみ取っておくこともときには必要かもしれませんね。