お盆休みに、キュウリやナスで盆飾りを作ったご家庭も多いだろう。

キュウリで作る精霊馬は、ご先祖様があの世から帰ってくるときに乗ってくるための乗り物だ。早く帰ってこられるようにという願いを込めて、足の速い馬に見立てて作る。

しかし、2021年のお盆にツイッターで注目を集めたのは、馬の何倍も早く帰れそうな盆飾りだ。

これは8月14日、ツイッターユーザーのもりけむ(@morikem04)さんが

「息子が何をやっているかと思えば・・・すまんがウチの先祖にパイロットはいないんだ」

とコメントを添えて投稿した画像。

キュウリを見事にカットして組み立てた、まるでプラモデルのような「精霊飛行機」が映っている。生前パイロットじゃないと、操縦できなさそうだ......。

Jタウンネット記者は16日、投稿者のもりけむさんにこの精霊馬について話を聞いた。

「米空軍の攻撃機が原型」

キュウリの飛行機を制作したのは、もりけむさんの15歳の息子さん。なぜ飛行機を作ったのか尋ねると、「(息子は)戦闘機の類が好きなので」とのこと。単に「飛行機」を作っただけでなく、しっかりとモデルとなった機体も存在している。

「米空軍のA-10サンダーボルトII攻撃機が原型です。形が特徴的なので特に図面などは作っていないようです」(もりけむさん)

米空軍の攻撃機をキュウリで表現しようと考えるとは、柔軟な発想の息子さんだろう。そして、それを実際に作ってしまう器用さも素晴らしい。

完成させた後、息子さんは「自分なりに満足したようで、楽しそうに教えてくれました」とのことだ。

また、もりけむさんは彼の作品について

「家に航空機関連の資料が多いのでこの親にしてこの子ありという感じですが、どういう形であれ創作的活動は応援したいです」

と語った。

この「精霊飛行機」は16日夜時点で、3万8000件を超えるいいねを集めるほか、

「A-10ですかね?再現度すごいです」
「ここまでキュウリでA-10の具体的な特徴を押さえるとは!」
「ぱっと見でA-10ってわかるとこセンスいいよね...」
「頑丈なので安全に帰ってきて欲しいって事ですかねw」

といったコメントが寄せられるなど、話題となっている。

こうした反響に対してもりけむさんは

「予想外の反響に大変驚いています。A-10は地上攻撃と頑丈さに特化した特異な航空機なのですが、その無骨さと精霊馬というアンバランスさが受けたのかもしれませんね」

とコメントした。