初のレシピ本『たかみなの毎日食べたくなる そこそこごはん』(光文社刊)を上梓した、高橋みなみに、5分で作れる野菜を使ったおつまみを教えてもらった。

「コロナ禍になり、毎日のごはんをできるだけ簡単に、ノンストレスで作りたいと思うようになったんです。そこで工程や材料をある程度簡略化したレシピを考えました。料理をしたことのない男性でも気軽に挑戦できると思います」

 そのなかでも、たかみなが今回推すのは、無限に野菜を食べられるおつまみだ。

「夫もそうですが、野菜が苦手な男の人って多いですよね。そんな人でも食べられる、味が濃くて、お酒に合うものばかりになっています。基本ヘルシーなので、無限に食べ続けても問題ないですよ(笑)。ぜひ好きなアルコールと合わせて食べてみてください。

 ちなみに私はお酒より白ごはんというタイプ。お酒を飲むときもごはんをしっかり食べて飲むので、ハイカロリーで困っています(笑)。

 ここで紹介したレシピはどれも白ごはんとの相性が抜群。にんにくやごま油が味の決め手になっているものが多いので、男性の方は好きな味だと思います」

 作り方は「火を使わず、レンチンだけでも簡単にできます」と、たかみな。

「火を使うとなると、いつまで炒めたりすればいいのかといった疑問がたくさん出てきますよね。今回のレシピは、そんな心配がひとつもいらないんです。

 調味料も、鶏がらスープの素やごま油といった賞味期限が長いものなので、買っても困らないものばかり。これを機に揃えてみてもいいと思います。

 私、じつは料理って男の人のほうが得意なんじゃないかな? と思っているんですよ。料理ってどこか実験みたいなところがあるので。凝り性の人も多いですし。これをきっかけにぜひ料理の扉を開けてほしいですね」

 彼女自身は、AKB48時代に体調管理をするために料理を始めたとのこと。

「最初は慣れなかったですね。ハンバーグを作っても生焼けだったり(笑)。失敗を重ねて、慣れていったという感じです。料理は作れば作るほどうまくなっていくので、一度失敗しても続けることが大事。今回のレシピは失敗するほうが大変だと思いますが(笑)。

 最近は、居酒屋に行けないモヤモヤから、豚肉に大葉を巻いて串に刺して焼いたりしています。もう “おうち居酒屋” です。外で飲めないなら家で飲むしかないですから。

 ちなみに “おうち居酒屋” をする際におすすめするのは、お酒はグラスに、料理は小鉢に入れること。見た目を変えると、気持ちもかなり変わるんです。

 あと、簡単に居酒屋っぽく見える技 “かつお節やネギなどをのせておこう” は、かなり素晴らしいので実践を。パラッとするだけで、彩りも自分のテンションも変わっていきます。ぜひ、“おうち居酒屋” を開店してください!」

 次ページから、おすすめメニューを紹介する。

切って混ぜるだけなのに手が込んでいるように見える。きちんと盛り付けるのもポイント

【もっちり感がクセになる無限アボカド】

 アボカドに、ごま油をきかせて刻みのりをふりかけると……途端に濃厚な酒の肴になります。クセのないウーロンハイとの相性は抜群。

<材料(2人分)>
アボカド……1個
ツナ缶……1缶(70g)
顆粒鶏がらスープの素……小さじ1/2
ごま油……大さじ1/2
刻みのり……少々

<作り方>
1 ボウルに、ひと口大に切ったアボカドと、汁けを切ったツナを入れる。
2 鶏がらスープの素、ごま油を加えて、1とあえる。
3 刻みのりをのせる。


<Point!>
 水分は少ないほうがいいので、ツナはしっかりと汁けを切る。できればノンオイルのものを選ぶこと

シャキシャキとした食感がクセになる。しょうゆをかけると、よりマイルドな味わいに

【ごま油が決め手無限ピーマン】

 ピーマンの苦みがちょっとしたアクセントになる王道おつまみ。焼酎のロックで大人に決めて。かつお節は風味、テンションも上がるのでぜひ。

<材料(2人分)>
ピーマン……5個
ツナ缶……1缶(70g)
顆粒鶏がらスープの素……小さじ1
ごま油……小さじ1
塩、こしょう……各少々

<作り方>
1 ピーマンは種を取って細切りにし、ツナは汁けを切る。
2 耐熱容器に1を混ぜ入れ、ラップをして電子レンジ(600W)で2分加熱する。
3 鶏がらスープの素とごま油、塩、こしょうを加えて混ぜる。
4 お好みでかつお節をかける。


<Point!>
 ツナと一緒にレンジで加熱。ピーマンは加熱することで、苦みが減るので苦手な人はしっかり熱を通す

【栄養たっぷり無限サバトマト】

 栄養価も高くて映えるおつまみ。白ワインと組み合わせるとスペインバル風に。サバとトマトをドレッシングであえるだけなので失敗知らずの一品。

<材料(2人分)>
サバ缶(水煮)……1缶(190g)
トマト……1個 
大葉……5枚
青じそドレッシング……大さじ2
食べるラー油……大さじ1

<作り方>
1 ボウルに汁けを軽く切ったサバと、ひと口大に切ったトマトを入れる。
2 青じそドレッシングと食べるラー油を混ぜてから加え、1とあえる。
3 刻んだ大葉を添える。


<Point!>
 食べるラー油のざくざくとした食感がクセになる。ラー油が全体に絡むようによく混ぜるべし

【食べすぎ注意! 無限じゃがバター】

 じゃがいもとツナがゴロゴロ入っている、主食にもできるガッツリ系おつまみです。ビールで流し込むと最高! 食べすぎにはくれぐれもご注意を。

<材料(2人分)>
じゃがいも……3個
バター……20g
ツナ缶……1缶(70g)
めんつゆ(3倍濃縮)……20ml

<作り方>
1 じゃがいもは皮をむいて、小さめのひと口大に切る。耐熱皿に入れて、ラップをして電子レンジ(600W)で4分加熱する。
※火が通ってなければさらに加熱する。
2 バターを加えて、溶けるまで混ぜる。
3 汁けを切ったツナとめんつゆを加え、味がなじむまで混ぜる。


<Point!>
 じゃがいもをふかすのは面倒だけど、電子レンジならあっという間。ラップはふんわりかける

【シャキシャキ感が最高!無限えのき】

 糖質とプリン体が控えめなハイボールと組み合わせてヘルシーに。にんにく風味がしっかりきいて無限に食べられます。

<材料(2人分)>
えのき……1袋
めんつゆ(3倍濃縮)……大さじ1
顆粒鶏がらスープの素……小さじ1
にんにく(チューブ)……2cm
ごま油……大さじ1/2

<作り方>
1 えのきは石づきを切り落とし、ほぐす。
2 耐熱容器に1とめんつゆ、鶏がらスープの素、にんにく、ごま油を入れてよく混ぜる。
3 ラップをして、電子レンジ(600W)で2分加熱する。


<Point!>
 食べやすい大きさにカットしたえのきに調味料をどんどん入れて、ラップして加熱するだけでOK

【苦味がきいた大人味の無限春菊】

 春菊はちょっと苦みがあってクセのある野菜。さっぱりとしたレモンサワーが合うと思います。洗ってざっくり切るだけなので誰でも作れます。

<材料(2人分)>
春菊……1/2袋
ツナ缶……1缶(70g)
しょうゆ……小さじ1
顆粒鶏がらスープの素……小さじ1
ごま油……大さじ1/2

<作り方>
1 ボウルに5cmほどの長さに切った春菊と、汁けを切ったツナを入れる。
2 しょうゆと鶏がらスープの素、ごま油を混ぜてから加え、1とあえる。


<Point!>
 調味料はダマにならないように混ぜて。ごま油が足りないと感じる場合は “追いごま油” を

たかはしみなみ 
1991年4月8日、東京都生まれ AKB48の第1期メンバーで初代総監督。AKB48を卒業後は、バラエティや情報番組などに出演し幅広く活躍中

写真・伊東武志(料理)
フードコーディネート・鮓本美保子

(週刊FLASH 2021年6月22日号)