U-23日本代表はパスミスからPKを与えてしまい、失点【写真:Getty Images】

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際どい食野の一撃が得点と認められた後、VARを経て岡崎がPKを献上したシーンに着目

 森保一監督率いるU-23日本代表は現地時間9日、東京五輪のアジア最終予選を兼ねたU-23アジア選手権の初戦でサウジアラビア代表に1-2で敗れた。

 今大会でグループCに入っている韓国のメディアは「U-23日本代表はVARに笑って泣き、大会初戦に敗れた」と報じている。

 3-4-2-1システムでスタートした日本は、序盤から押し込まれる展開。前半9分、29分に決定機を与えたなか、GK大迫敬介(サンフレッチェ広島)が立て続けにビッグセーブを披露してチームの窮地を救うが、後半3分に先制点を奪われてしまう。

 しかし、日本も後半11分、左45度付近でボールを受けた“10番”のMF食野亮太郎(ハーツ)が強気にインサイドへカットインして右足のミドルシュート。これが相手DFに当たってコースが変わるとGKの動きの逆を突き、1-1の同点ゴールになった。この場面、ゴール前にいたFW小川航基(ジュビロ磐田)が際どいポジションにおり、主審がVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)と交信したが、オンフィールド・レビューを経ずに食野の得点を認めた。

 ただ、1-1でのタイムアップが想定された後半40分に日本はカウンターを受け、ペナルティーエリア内で大迫と相手FWが交錯し一度はPKの判定。VARの進言でオンフィールド・レビューが行われ、相手を追走してきたDF岡崎慎(清水エスパルス)のファウルが認められて判定は変わらず。これをMFアブドゥルラフマン・ガリブに蹴り込まれ、同43分の決勝ゴールとなって日本は1-2で初戦を落とした。

 同日、別会場で行われた試合で中国を1-0で破ったグループCの韓国の日刊紙「韓国日報」は、「VARに笑って泣いた日本」と見出しを打ってレポートしている。

「リョウタロウ・メシノは後半11分にゴールを挙げた。オフサイドの確認がVARでされるような内容だったが、ゴールは認められた。しかし、後半43分にペナルティーキックを献上。マコト・オカザキがエリア内でシュートファウルを犯してVARで確認後、PKが認められた。U-23日本代表はVARに笑って泣き、大会初戦に敗れた」

 開催国枠でオリンピック本大会の出場権を持っている日本だが、苦難の大会初戦となってしまった。(Football ZONE web編集部)